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守屋行政書士事務所HP

2016年10月06日

成年後見人への働きかけ 成年後見人の変更 退院・退所 自己決定の支援 居所指定権

 成年後見人には、成年被後見人がどこに住むのかを決める法律上の権限はありません。しかし、契約を締結する代理権はありますので、介護施設等の入所契約を締結し、管理する成年被後見人の財産から施設等の利用代金を支払うことで、成年後見人は事実上、成年被後見人がどこに住むかを決めることができます。

 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律では、成年被後見人が求めていなくても、成年後見人の同意により、成年被後見人を精神科病院に入院させることが可能です。入院中には、退院してからの生活がうまくできるように、精神科病院や地域援助事業者に働きかけ、退院後の準備をすることも成年後見業務になります。

 成年後見人は後見する人の財布を預かっていますので、成年被後見人の意に反しても、少なくともろくに話を聴かなくても、面会もしないでもカネさえ支払い続ければ、介護施設や病院等のサービス提供事業者が成年被後見人を囲い込みをさせることに協力することができます。

 特定のサービスを継続する理由は、そのサービスを受ける必要性があり、サービスの実態に特に問題がなければ、サービス提供事業者を変更するのは面倒なのでそのまま継続しましょうという、成年被後見人を管理する側の論理を優先することにあります。自己決定権の尊重原則ではなく、成年後見業務を行う、事務所側の経営効率を優先する考えです。仕事の内容として、代金の支払いのみに終始している成年後見人も多いと伺います。

 ただし、サービス内容がよくても、消費者=成年被後見人の意思に合致しているか、身上に配慮しているかは別問題です。管理された生活は、慣れれば楽になりますが、自由を喪失する失望感も大きいでしょう。経営の効率性を優先する考えには反しますが、試行錯誤を繰り返しながらも、成年被後見人が自己決定権を行使できるように働きかけること、こちらの方が成年後見制度の本質であると考えます。

 そもそも、成年後見の仕事とは、何十年か生き、考え方も自分とは大きく異なる(と思われる)方々の生活を支援する仕事です。経営の効率性を優先することは相いれないのではないでしょうか。

 したがって、どうもこの後見人とは相いれない、カネの支払だけしかやらない、飽きたなどが目につくときは、成年後見人を変更することも選択できます。プロスポーツの監督の交代、芸能人のマネジメント業者の変更、不動産管理会社の変更、資産運用会社の変更などと同じ考えです。成年被後見人が自分の考えをうまく表現できないときは、家族や扶養義務者等も成年後見人を変更することを働きかけることができます。法律上の解任ではなく交代です。

 交代を求める前には、「〜のようにしてほしい。」「〜のようにしたい。」などの要求をすると思いますが、それが受けいられなければ、その原因を探るとともに、成年後見サービスの実施者を替えることも考えたらいかがでしょうか。

 誰かにずっと依頼するよりも、流動化が進展した方が、制度の普及、質の向上、透明性の確保、消費者としての権利の向上につながると思います。


 当行政書士事務所では、成年後見制度に関する諸問題、成年後見人・成年後見監督人としての活動、「〜してほしい。」などの通知文書の作成、各種のご相談を業としています。お問い合わせは電話090−3801−5933 電話受付9−23時です。
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2016年10月04日

賃貸借住宅・アパート・マンション 公営住宅での孤独死 相続人・連帯保証人調査 遺品整理 死後事務委任契約 処分契約書作成

 賃貸借のアパート、マンション、公営住宅等で入居者が死亡し、入居していた部屋を片付ける場合、相続人に対して、室内の物品の引き取り等の退去作業を要請するのですが、相続人が存在していても、「被相続人とはずっと連絡を取っていないから引き取りはしない。」などと対応することを断ることも珍しくありません。死亡した入居者が貧困生活をしていたときは、出費を嫌がる方々もいますので、次の入居者を募集することもできず、賃料を得られないままに放置されていることもあります。

 このようなことは、単身生活者と賃貸借契約を締結するときのリスクのひとつです。しかし、入居者が来なく、空き部屋のままにしておくことは賃貸アパートマンション経営での収支の悪化につながりますので、入居希望者を選別しすぎることもよろしくありません。

 貸主が打っておくべき手としては、@遺品や室内の片付けを貸主が担当する死後事務委任契約、遺品の処分契約を締結しておくことA相続人に対して、相続が発生したことと退去作業義務発生の通知B相続人が相続放棄をするならば、家庭裁判所で相続を放棄したことの確認作業などがあります。

 @は、貸主や管理者が遺品等を勝手に処分することはできませんので、親族等と連絡を取っていないような入居者とは、事前に処分権原を貸主・管理者に移しておくことのおすすめです。Aは、そもそも入居者の死亡を相続人が知らないことが予想されるために、入居者の死亡と室内の片付け・退去作業を求める連絡です。Bは、誰が遺品の片付け・退去作業をする権限があるのかを明確にするために必要なのですが、相続人が誰もいないときでも相続財産管理人を家庭裁判所で選任する必要が生じます。これは手間と経費が掛かります。

 入居者が自殺したときは、賃貸借契約での連帯保証人に損害賠償責任が生じることが多いです。契約書で記載している連帯保証人が死亡していれば、連帯保証人の相続人が保証債務を相続します。

 入居者の生前に、死亡時の手はずについて、入居者本人から話を伺い、対応策を準備しておくことが一番効果があると思われます。場合によっては、入居者に成年後見制度の利用を勧めることもあります。成年後見(保佐・補助)人に入居者死亡時の事務手続・退去作業などをやってもらいます。


 当行政書士事務所では、相続人や連帯保証人の調査、遺言執行、遺品の整理などの死後事務業務などの相続手続、契約書作成、連帯保証人への請求文書作成ほか、土地建物賃貸借契約上の様々な問題について対応しております。成年後見人として活動もしております。お問い合わせは電話090−3801−5933、電話受付は9−23時です。
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2016年07月07日

任意後見契約解除理由 資金ショート カネがなくなった時 消費者被害

 委任者と受任者との契約に基づく任意後見契約ですが、委任する(後見される)側の資金の枯渇で任意後見契約が解除される事例も珍しくありません。これって、実は消費者被害の可能性も否定できないというのが本文の主旨です。

 資金がなくなれば、生活保護ほかの申請をすればよいのですが、受任者(後見する側)がそれをしないで、契約の解除をしてしまうことがあり、これは大問題でしょうということです。契約上は、生活保護制度を利用しても所定の報酬が支払えないので契約解除になるとの論理です。

 任意後見契約書についてのよくある文例(ひな形)によると、契約解除については任意後見監督人が選任される前においては公証役場での認証により、任意後見監督人が選任された後では家庭裁判所の許可を得て任意後見契約を解除できると定めています。委任者が破産した時は任意後見契約が終了するとも定めています。裁判所で破産手続の開始決定を受ける必要があります。

 契約解除については「できる」と定めていますので、解除しなくてもよいのですが、契約の終了となるとその条件になると必ず終わりになることを意味します。つまり、後見される側のカネがなくなると自動的に終了になる趣旨は事前に明らかになっているのですが、後見される側の人がどれだけリアルに理解しているかは?なのが実態でしょう。

 単に年齢や判断能力の程度だけではなく、自分が職業として携わっていないことについてどれだけ理解できるかはかなり難しいことが一般的です。生命保険や医療保険の契約で分厚い契約書(約款)を隅から隅まで把握している契約者はどれだけいるのかと同じような観点です。

 となると、最初から資金ゼロでは任意後見契約は締結されないでしょうから、ある程度以上の資金があり、その資金で死亡するまでの間、後見を依頼して大丈夫との当初の想定のはずなのですが、異なる結果を招いた原因は何か。その原因を突き止める必要は生じますが、当事者の一方の判断能力等が徐々に衰えていくわけですから、最悪、後見がより必要な状態になった時に放り出されるという、カネだけ取られて放置されることも否定できません。

 任意後見監督人が選任された後での契約解除には家庭裁判所が関与しますので、移行型任意後見契約での後見開始前(任意代理)段階が特に問題になります。

 任意後見契約とは基本的には所定の報酬を支払うことにより成立し、存続する有償契約ですので、カネがなくなったら当事者の関係を清算することに肯定的な見解もあります。しかし、他人の支援がより必要になった状態で当初の約束とは異なり、契約を終了させることは消費者被害であることも否定できません。

 契約締結交渉時には、資金がなくなったらどうするのか、受任者の姿勢を問うべきですし、契約書には特約で明記すべき内容です。代理項目として生活保護の申請代理を設定することも入れておいた方がよいでしょう。


 当行政書士事務所では、契約書の立案、成年後見に関する諸問題、任意後見人、成年後見人・監督人としての活動、生活再建・貧困脱出計画の立案など各種のご相談を業としています。お問い合わせは電話090−3801−5933 電話受付9−23時です。
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2015年12月20日

障害者虐待防止 市区町村への虐待届出 解放・分離保護要請 生活保護開始申請

障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(障害者虐待防止法)を活用して、手帳等の所有の有無を問わず、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害その他心身の機能に障害があり、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にある人が虐待を受けているときは、虐待を受けている人自身が居住している市区町村に対して、自分が虐待を受けいることを届出し、虐待している家族や施設などの現状の居住形態から分離して、新たな生活の枠組みを実現することを求めることができます。

 この場合、新たな生活の設定に関して、虐待を受けている人自身に生活資金等がないときは、当然に生活保護制度を利用することになります。


 当行政書士事務所では、虐待の再発防止に向けて、法的支援として、実態を検証して解決の実現にご協力しております。おひとりで対応できないときは、お気軽にご連絡ください。お問い合わせの電話は090−3801−5933 受付時間9−23時です。
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2015年09月20日

任意後見契約 任意後見人の所属団体への損害賠償請求

 任意後見・法定後見を問わず、後見(保佐・補助)される人で財産管理を依頼している人が横領等をされる事件の対策として、当該任意後見人・法定後見(保佐・補助)人が所属している団体が数カ月に一度の割合等で後見(保佐・補助)事務の報告をさせ、内容を個別にチェックするやり方を取っています。

 守屋が所属している一般社団法人コスモス成年後見サポートセンター(以下、「コスモス」と略します。)では、3カ月に一度の頻度で任意後見人・法定後見(保佐・補助)人に対して事務の報告義務を課しています。任意後見契約と任意後見開始前後の事務委任契約においては、任意後見人(事務受任者)が事務内容をコスモスに報告するとともに、その内容について任意後見人(事務受任者)がコスモスから管理、指導および支援を受けることを依頼者が承諾するとの条項をモデル契約書に設定しています。この承諾条項が欠けた契約書は締結することを認めないとの規定を団体として作成しています。

 契約ですので、本来は、当事者間の合意で締結するものであり、所属団体がどうとかは法律の枠を超える余計な干渉になります。また秘匿を原則とするお客様の情報を所属団体に対してとはいえ、開示することは行政書士法上の秘密厳守義務を破ることになります。

 任意後見契約を効力あるものにするために必要な手続を担っている公証人に対して、コスモスは次の4つの理由を説明しています。
@会員による適切な業務執行を担保するため
A不適切な金銭管理を防止するため
B法定後見では、財産侵害事案の多発を受けて、最高裁判所から第一管理者としての役割を期待されているため
C任意後見では、任意後見監督人選任審判の意図的引き伸ばしが多く見られ、その結果として財産侵害事案が発生しているにもかかわらず、表面化していないという現実があるため

 このようにしないと事件を防ぐことができないとの現実的な判断と考えられます。このような報告義務・管理監督は司法書士の方々が所属する公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートでも実施していると伺っております。弁護士さんはどうなっているのでしょうか?取り扱う金額が専門職の中では平均的には一番高額と推定できますので、財産横領事件が起きれば、被害額も一番大きくなりますが、弁護士会でも同様なことは実施しているのでしょうか?後見等の契約をするとき、あるいは家庭裁判所から後見(保佐・補助)されると決まった時には弁護士さんに確認してください。

 さて、以上の説明をして、本題に入ります。管理や監督をするということは、その責任も担っていただかなくては被害を回復することはできません。任意後見契約も消費者契約のひとつですので、消費者問題になります。法定後見(保佐・補助)も同じようなことです。

 というわけで、財産横領ほか、後見(保佐・補助)事件で何か被害が発生した時は、その責任追及を当の任意後見人・法定後見(保佐・補助)人、任意後見監督人、法定の場合の家庭裁判所(国)にするだけではなく、所属団体に対しても損害賠償請求をすることをお勧めします。管理や監督をするだけで、後は知らんという態度では話になりませんので。

 当行政書士事務所では、ブログの記事で成年後見人等の解任について取り上げたことがあるためか、成年後見(保佐・補助)・任意後見等をされている当事者(家族を含む)からのご相談を寄せられることがしばしばあります。今回取り上げた所属団体への報告義務については、責任追及や真相解明の手段が一つ増えたと考えれば、よいのではないでしょうか。本来は行われる必要がないことである、プライバシーの権利を特定団体に対しては放棄することの対価報酬ととらえれば、お客様にもご理解いただけると思います。

 財産の横領はどこの業界でも起こりうることです。カネがないから横領するわけですから、損害賠償請求できる相手が増えた方が早期に被害回復を実現できます。


 当行政書士事務所では、成年後見人等の職務のほか、成年後見業務についての実態調査&検証にご協力しています。いわゆるセカンドオピニオンとしての務めも承っております。電話だけではよくわからないことが多々ありますので、ぜひ、事務所にお越しください。予約制です。お問い合わせは、電話090−3801−5933、電話受付は9−23時です。
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2015年09月16日

扶養の終了 単独生活の勧め 精神疾患

 市町村等の会場を借りての無料相談会の場や当行政書士事務所への電話相談では、同居または別居している親・子・兄弟姉妹等の対応をどうしたらよいかと、問い合わせを受けることがしばしばあります。共通する課題として、精神疾患、明らかに無駄と思われる金銭の使途があり、長期の関わりで相談者は精神的にも経済的にも限界を迎えています。

 このような場合には、相談者=支援者としてお疲れ様でしたということで、あとは社会的(第三者による)支援に回しましょうと助言します。金銭ほかの扶養は終了します。相談者にも余裕がなくなっていることがほとんどですので。相談対象の人が相談者と同居していたら、相談対象の人には別居してもらいます。手切れ金を兼ねてアパート入居費用です。相談対象の人が精神疾患等で入院している場合には、病院へのサポートも終了したらどうかと助言します。

 こちらで相談対象の人と面談することもあります。代弁者として、家族の限界や自分で生きていくことを伝えます。困った時の生活保護制度が役立つこともあります。発展的に関係を解消(再構築)する志向でよいのではないでしょうか。

 社会的な支援としては何とかなることがほとんどですので、最初の覚悟をどれだけ貫けるかが成功のポイントだと考えます。周囲に他人がいる相談会場や初対面の相手だとついつい気持ちを抑えがちになるので、相談相手には「もう耐えられない」などの心情は隠さずに率直に語ることが必要でしょう。こちらもその気持ちに応えられるように動いています。解決策はいくらでもあるのが実態です。


 当行政書士事務所では、皆様が抱える諸問題について、法的支援として、実態を検証して解決の実現にご協力しております。お問い合わせの電話は090−3801−5933 受付時間9−23時です。
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2015年04月14日

投票に行こう 郵便による不在者投票 成年後見人による代理記載人の届出 代理投票 仮投票

 統一地方選挙が行われています。選挙での投票について、要介護5の方には郵便で投票できる制度があります。郵便投票の対象者で上肢・資格の障害があり1級の身体障害者手帳を持つ方には、投票用紙に自分が投票する候補者を記入してもらうための代理記載人を選任して市区町村の選挙管理委員会に届出する制度があります。成年後見人が代理記載人になることができますので、投票する権利を持つ方には、ぜひとも地元の選挙管理委員会に手続方法を問い合わせてもらいたいものです。

 投票所に行くことができるけれども、投票用紙に記入することまではできない方々には、投票所の職員に自分が推す候補者名を投票用紙に記入してもらうことができます。代理投票制度です。ただし、代理投票といっても、投票用紙に自書できないことを投票者本人が投票所職員に伝えることが必要です。この時に、本人が自分の住所や氏名を職員に伝えることができないと、投票する能力が欠けているとして投票することを断られる可能性があります。

 投票することを拒絶されたことに不服があるときは、仮投票を求めることができます。投票所の管理者は仮投票をさせないと、公職選挙法上、手続上の違法性を問われます。仮投票では、仮投票用の封筒に投票用紙を入れて、投票箱に投函します。開票では、開票管理者が開票立会人の意見を聴いて、その仮投票を受理するかどうかを決定することになっています。

 投票方法とかがよくわからないときは、地元の選挙管理委員会にお問い合わせください。政治に参加する権利と機会を有効に活用しましょう。
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2014年05月15日

成年後見人 保佐人、補助人 報酬額の目安と実態

 成年後見制度についての講演会等を開催すると、専門職が成年後見人等に就任した時の報酬額について質問をよくいただきます。これについては家庭裁判所から公開されている文書があります。「成年後見人等の報酬額のめやす」と題して、複数の家庭裁判所からPDFで閲覧することができます。

 これを読むと、後見される側の財産額と後見する側の仕事内容で決めるとあります。基本報酬額が月額で2万円です。ただし、管理財産額が1000万〜5000万円の場合は、基本報酬額が月額3〜4万円となり、管理財産額が5000万円を超えると基本報酬額は月額5万円〜6万円になるとしています。保佐人や補助人も同様の報酬額です。

 また、財産を増やした場合には付加報酬として報酬額を著しく増加しています。例として挙げているものは、 勝訴判決を得て管理財産額を1000万円増やしたときは80万〜150万円の報酬としています。遺産分割調停をして2000万円相当の遺産を取得した時は55万〜100万円の報酬としています。しかし、居住用不動産を売却したときに、その売却額から報酬を付与することも例示していますが、これについては、売却先を成年後見人等が独自に見つけてきたならばそれなりに苦労もあったと思いますので、ある程度の報酬はよいのではないかと思いますが、一般的に広く行われているように、不動産会社等と一般媒介契約を締結して、売却した時は、代金の支払い、所有権の移転登記もセットになっているので、高額報酬を付与することに疑問を感じます。

 この文書に記載していることはあくまでもサンプルですので、個別事例では、資産がほとんどない人の場合では、どんなに後見の仕事を頑張ってもほとんど報酬が認められないことがあります。成年被後見人に相続人がいない、あるいは疎遠な場合で、成年被後見人が死亡した時は、数か月しか後見をしていないときでも残った財産から数十万円の報酬が認められることもあります。

 後見(保佐・補助)の仕事をする側の感覚としては、たいていの場合には時間の持ち出し感覚がありますので、基本報酬額が月額5万円であっても、それほど満足できる金額ではないことが多いのではないでしょうか。まあ、成年後見制度というものそれ自体が利潤を増やすことを目的とする仕事ではなく、奉仕の側面が強いところもあるとともに、有限の財産ですので、それほど高額報酬を継続できるかに慎重なこともあるのでしょう。

 わずか数万円単位の報酬であっても、「これほど報酬をとるならば、第三者に成年後見人(保佐人・補助人)を依頼することはなかった。」と言われることもあります。家庭裁判所で手続をする際に見せられることが多い解説ビデオの中で、報酬額の取り扱いを入念に取り上げることが必要かもしれません。成年後見制度を選択しなくても本人に不利益が生じないようにすることは十分可能ですので。

 成年後見人として活動する際の認識としては、後見される側との関係が、親子や赤の他人であろうが、仕事、それも上から指揮命令される労働者ではなく、事業者としての感覚でやることが求められますので、思ったよりも難易度が高いと考えたほうがよいでしょう。いろいろな事業者と折衝して、成年被後見人等が有利になるように維持し続けることはかなり大変です。相手側から請求書が届いたので、その通りに送金すればよいなどのレベルではありませんので要注意です。


 当行政書士事務所では、成年後見制度に関する諸問題、成年後見人・成年後見監督人としての活動、生活再建・貧困脱出計画の立案など各種のご相談を業としています。お問い合わせは電話090−3801−5933 電話受付9−23時です。
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2014年05月03日

成年後見 任意後見 死後事務委任契約 支給済み年金の返還 未支給年金

 国民年金法や厚生年金保険法により、国民年金・厚生年金(老齢基礎厚生年金)は2か月ごとの後払いになっていますので、年金受給者が死亡した時は必ず未支給分の年金が発生します。例えば、1月に死亡した場合は、2月15日に支給される前年12月と1月の2か月分の年金(未支給年金)については、その時に本人が生存していたにもかかわらず、本人が受け取るべき財産(相続財産)には含まれません。遺産分割する財産ではありません。

 未支給分の年金は、死亡した本人と生計を同じにしていた内縁を含む配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、その他の3親等内の親族がいれば、その人が受け取る権利が生じます。未支給年金請求権は、被相続人ではなく、被相続人と生計を同じにしていた遺族の財産になり、受け取った年金は一時所得とされ、所得税の課税対象になります。

 それで、単独生活をしている人の成年後見(任意後見)に基づく生活支援をしている場合、本人と生計を同じにしている人がいないために、本人が亡くなった後で入金があった未支給年金に該当する金額を返還することになります。返す相手は厚生労働省の年金局です。

 年金受給権者死亡届を提出してから3か月くらい経過してから返還請求の通知が来るので、改めて通帳をさかのぼって点検し直し、返還金額等を確認しています。

 受領済みの年金の返還作業など本人が死亡後の様々な手続は生きている間の事務が対象となる成年後見(任意後見契約)には含まれず、別途死後事務委任契約を締結し、それに基づいて仕事をしています。年金機構や市役所、金融機関等に対しても死後事務委任契約書を提示して、行政書士守屋に法律上の権限があることを説明しています。

 受任事務には、賃貸借住宅の明渡、財産の処分、借金等の返済、相続人がいる場合の引き渡し作業なども含まれます。死後事務委任契約単独でも契約可能ですが、死亡後に業務を開始しますので、できれば生前から成年後見(任意後見)、遺言執行等で関与していた方が、情報把握の点で、支障なく仕事を進められると思います。


 当行政書士事務所では、契約書の立案、成年後見に関する諸問題、成年後見人・成年後見監督人としての活動、生活再建・貧困脱出計画の立案など各種のご相談を業としています。お問い合わせは電話090−3801−5933 電話受付9−23時です。
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2014年05月02日

ひきこもり 引きこもり 支援

 ちょっとしたきっかけでひきこもり生活をするようになり、そこから抜け出せなくなった方々への生活支援サービスを実施しています。自己防衛のための避難作戦として一時的なひきこもり策は有効ですが、例えば経済事情が悪化しているにもかかわらず、外に出てカネを稼ぐなどの対応策の一歩すら踏み出せないとすれば、それは精神保健関連の相談が必要になると考えられます。

 当行政書士事務所では社会福祉関連の仕事として、ひきこもり生活をやめたいにもかかわらず、やめられない、抜け出せない、どうしたらよいかわからない等で悩んでいる方々の支援サービスを実施しています。言いにくいことを代わりに伝える、主張する、要求することは行政書士法上の業務でもあります。

 お問い合わせは電話090−3801−5933、電話受付は9−23時です。
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2013年12月23日

定期巡回・随時対応型訪問介護看護 利用料金 月の途中で入院は日割り精算ならず 重要事項説明書改訂

 介護保険サービスの中の定期巡回・随時対応型訪問介護看護を利用している場合、毎日複数回、ヘルパーさんが訪問し、訪問介護サービスの提供を受けることができます。利用者の日々の心身の状況の変化をより把握しやすくなるメリットがあります。

 デメリットとしては、月額定額制の料金のため、月の途中で利用をしなくなったときにその月の利用料金が日割り精算になる場合を介護保険の制度上、限定しています。デイサービスやショートステイを利用したときは、減額になりますが、入院してこのサービスを利用しなくなったときは、日割り精算の対象になっていません。精算の対象にならないからといって、まるまる1か月分の利用料金を請求するかどうかは、サービスを提供する介護事業者の経営判断なのですが、減額請求している事業者はほとんどないようです。

 自己負担1割だけではなく、残りの9割も加えた介護報酬全体を考慮すると日本全体でかなりの金額になりますね。

 それで成年後見人(任意代理人も含む)をしていると、各種サービス提供事業者への代金支払いの根拠は明示してもらわないとご契約者様と監督者等への報告ができませんので、いろいろと話を伺ったり法律上の問題の有無を調べることになります。この定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスについては、利用開始前に頂いた重要事項説明書や契約書には代金の日割り精算をしない場合について記載がないことと、日割り精算をするように読める条項が設定してあったために、管轄市町村の介護保険課に問い合わせするとともに、消費者代理人からの苦情の対応策として、事業者に対して重要事項説明書等の改訂を求め、改訂する返事をいただきました。

 私の勉強不足もありますね。

 自分だけのことでしたら、「そんなものかな?」で済ませることもできるのですが、お客様の健康や生命を含む幅広い意味での財産をお預かりしている以上、明確にしなければこちらの事業者としての責任を果たせないという仕事です。


 当行政書士事務所では、成年後見に関する諸問題、成年後見人・成年後見監督人としての活動、生活再建・貧困脱出計画の立案など各種のご相談を業としています。お問い合わせは電話090−3801−5933 電話受付9−23時です。
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2013年11月30日

戸籍法 死亡届出 医師法20条但し書き 在宅診療 在宅看取り

 終末期をどこで迎えるか。契約を結んでいるお客様の意思を実現することが仕事ですが、詳細を決められないままに意思疎通が難しくなったときは、断片的な発言やそれまでの経歴、生き方などこちらが把握していることを総合して、医療、介護、葬儀などのサービスを発注することになります。消費者の代理人としてだけではなく、プロデューサーとしての成年後見人の役割と考えます。

 認知症がかなり進み、具体的な意思決定ができない場合、入院先の病院スタッフからは、「本人の意思が確認できないから、標準的な治療をする。」というような説明を受けることがあります。しかし、ベッドで拘束されて点滴され、眠り続けている様子を見ていると、退院して家で好きなように過ごしたほうが生活の質は高いのではないかと考え、さてどうしようかと代案を立てることに時間を費やすことになります。

 「自宅で死亡していることが(介護スタッフなどにより)発見されたら、警察に届出なければならないので(後が面倒になる。だから病院指導の入院生活のほうがよい)。」などと病院スタッフから説明を受けることがありますが、調べると厳密にはこの説明は誤りで、法令解釈の間違いです。

 医師法20条では「医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。 」と定めています。

 この但し書きの部分について、診察から24時間を超過して、その患者が死亡したときは、死亡診断書を作成できないので、警察署に届出なければならない(異状死の届出義務:医師法21条)と間違って解釈・運用されているところが多いようです。

 この但し書きの解釈については、既に昭和24年の厚生省通知(医師法第20条但書に関する件)で対応しています。かかりつけ医などが診察している患者がその傷病に関連することが原因で死亡したときは、死亡時にその医師が立ち会えなくても、死亡後に診察をして死亡診断書を交付することができるというものです。

 国会での議論の後、平成24年8月31日付けでも厚生労働省から法令解釈の通知が出ています(医師法第20条ただし書の適切な運用について)。これを受けて、行政機関や業界団体でも解説通知を出しています。

 ですから、一人生活で訪問診療、往診、訪問介護サービスを利用している人がなくなられていることを見つけたときは、119番や110番通報ではなく、まずはかかりつけの医師に連絡することがよいとの文脈です。

 戸籍法では死亡届には死亡診断書または死体検案書を添付すると定めています。

 しかし、終末期にいる人に対してどのようなサービスを提供すればよいのか、どのような環境がその人の生活の質を高めにすることができるのかは但し書きの解釈だけでは実現できませんので、対案を出し実現することは課題として残ります。


 当行政書士事務所では、成年後見業務についての実態調査&検証にご協力しています。いわゆるセカンドオピニオンとしての務めも有料で承っております。電話だけではよくわからないことが多々ありますので、ぜひ、事務所にお越しください。予約制です。お問い合わせは、電話090−3801−5933、電話受付は9−23時です。
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2012年12月29日

成年後見・保佐・補助 成年後見人等への情報開示請求 報告書提出要求 成年後見人等の解任請求の前に

 多額の財産を保有する人の判断能力が低下し、成年後見(保佐・補助)制度を利用することになったときは、相続財産の目減りを防ぎたいことや本人の財産を自由に消費したい欲望を持つ家族等は、何かと成年後見人(保佐人・補助人)と対立しがちです。特に成年後見人(保佐人・補助人)として第三者の専門職が選ばれたときは、カネの使い方でもめる可能性があります。

 そういうご相談のときは、成年後見(保佐・補助)監督人をつける手続をしたらどうですかと助言することにしています。これに加えて、成年後見人(保佐人・補助人)から任意の形で毎月報告してもらうことがあります。報告は文書(メール)でやってもらいます。

 成年後見人(保佐人・補助人)の言い分としては、家庭裁判所には報告するけど、家族に報告義務はないので報告しないというのがあります。これについては、毎回の後見関連の仕事の記録を伝えるだけなので、特別に何かをやれという要求ではありません。情報開示する手間が特にかかるわけではありません。コスト負担は報告を要求する側が負担するので、紙のインクが1枚あたり例えば2円とか、封筒が5円とか、郵送代の実費でよいでしょう。

 まあ、成年後見人(保佐人・補助人)側の論理としては、元々非協力的でカネ目当ての家族に情報を提供するとなるとうっとうしくてたまらないということがあります。しかし、具体的で実効性がある財産の使途や介護等のプランがあり、そのプランを発案した当事者がそれを責任を持って、その当事者の人生を賭けて実施するということであれば、それに乗ってやらせたほうが成年後見人(保佐人・補助人)としては都合がよいとも考えることができます。もちろんその計画を検証することが大前提ですが。

 多額の財産を保有する人に対しては、単に相続開始後の自分の取り分をできるだけ多く確保するという目的のほかにも、これまでの人生の中での愛と憎しみのとてつもなく大きな塊が消えることなく存続し続けることかと思います。突然登場してきた成年後見人(保佐人・補助人)と対立しつつ、当の本人の生活について成果を出す。いろいろともめにもめてこそ、相互理解と和解にたどり着く考えもあります。

 家族構成員については、いろいろと口を出すからには、責任を持ってやってもらいたいです。


 当行政書士事務所では、成年後見業務についての実態調査&検証にご協力しています。いわゆるセカンドオピニオンとしての務めを有料で承っております。電話だけではよくわからないことが多々ありますので、ぜひ、事務所にお越しください。予約制です。お問い合わせは、電話090−3801−5933、電話受付は9−23時です。
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2012年07月08日

とりあえず、後見(保佐・補助)の枠組みだけでも作っておければ、後々便利なんですけど

 一人暮らし、あるいは家族等と同居していても、同居人があまり協力的でないときは、当の本人の介護や医療をどのように展開していくかが行き詰ることがあります。家族等の同居人が非協力的な理由は、長年の本人との確執が背景にありますので、愛と憎しみが絡み合う家族関係に他人が職業上入り込むことはなかなか難しいです。

 介護保険の判定では判断能力ありと書かれていても、現状や将来の選択を本人が明確にできないときは、返事の勢いはそれなりにあったとしても、成年後見(保佐・補助)の申し立てをして、枠組みだけでも作っておくと、本人の更なる事理弁識能力の低下が生じたときに迅速な対応が可能です。

 問題は後見(保佐・補助)手続の資金を本人が出すかどうかです。自分への保険として考えることができればまだよいのですが。医療と同じで病状=実情を告知し、主体的な行動に誘導することも必要と考えます。
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2011年07月10日

ひきこもり 引きこもり 生活保護利用と成年後見

 10年以上、自宅で「ひきこもり」生活を続け、両親が高齢で収入・資産が乏しくなってきたので自分の将来を考え、生活保護を利用したいという問い合わせがあります。

 「ひきこもり」には、生物学的要因(→精神疾患)、心理的要因、社会的要因などがさまざまに絡み合っています。そう簡単に原因が絞り込めないでしょうし、特効薬のような対策も難しいです。ただ、「ひきこもり」は精神保健福祉事業の対象ですので、有効に活用しましょう。これが当事者の能力のフル活用につながります。

 というわけで、インターネット検索のほか、市役所等の障がい福祉課や保健福祉センターなどで、ひきこもり対策を自分に導入・活用することを求めるのがよいと考えます。十分に満足できる施策はないと思いますが、その辺はサービスを受ける側が完ぺき主義から脱却しようという割り切り方が必要と考えます。どのような分野・人でも100%完ぺきなことはないですからね。

 それで、自己資金が不足し、サービスの利用資金&生活資金等に問題が生じれば、障害年金、自立支援医療、生活保護などの公的資金を導入し、自分がそれらの公的資金の利用対象に該当すれば、資金不足は多少は緩和されるということになります。このあたりは資金関連担当者へのプレゼンです。

 「ひきこもり」原因がある日突然、全て消失することはまずないでしょうから、いろいろな病気や自分自身とこれからもずっと向き合いながら、生きていく態勢でよいと思います。どのような形であれ、社会の中で生きていくことから避け続けることは難しいでしょう。

 対人関係を築くことが難しい、他人と接触して、自分に有利な環境を設定することがなかなかできないのであれば、移行型の任意後見契約を締結して、任意代理人(任意後見受任者)に面倒なことをやってもらうこともひとつの考えです。


 当行政書士事務所では、成年後見・任意後見制度のほか、行政手続の代理人として、ホームレス生活からの脱出、生活保護の開始&変更申請手続に加えて、徹底調査と検証により生活保護制度に関わる様々な問題に対処しています。お問い合わせ電話090−3801−5933、電話受付は9−23時です。
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2011年03月19日

精神障害者が加害者である事件 損害賠償請求 和解契約書 作成

 精神障害者が傷害事件の加害者となった場合、民事での損害賠償請求の相手として、本人のほかに配偶者、扶養義務者、成年後見人・保佐人などの保護者が考えられます。しかし、精神保健福祉法や民法の規定では、加害者本人やその保護者が不法行為の責任を必ず負うとは定めていませんので、被害者が泣き寝入りとすることが想定されています。

 公正な取り扱いとして、どのように決着すればよいのか? 病気の程度にもよりますが、精神障害者の社会復帰と雇用・就職は促進すべきものですので、社会参加の枠組み作りから被害者が参加し、その中で加害者が資金を獲得できる態勢を作り、そこで得た資金から分割返済を求めることがよろしいのではないでしょうか。

 資力がない人(会社)への貸金返還請求や損害賠償請求と同じです。仕事を見つけて、働かせて、数十年掛けてでも被害金額を完済させることが責任の取り方・償い方と考えます。加害者が現在、無職で引きこもりとしても、一生それを続けていくのか? 同居している親が死亡したら、生活保護を利用しようと考えているのか? そう簡単に免責されることはありませんし、生活資金を得ることはできません。

 自分が犯した罪の重さに生涯をかけて向き合い、それを償う。罪の償い方を制度化することに被害者が関わり、書面化=契約書とすることがよいのではないでしょうか。


 当行政書士事務所では各種契約書の作成や契約内容の説明を業としております。契約書の作成のほか、生活保護、成年後見、精神障害者の社会参加の枠組み作りにも取り組んでいます。損害賠償請求は内容証明で送りましょう。お問い合わせ電話0465−35−0950 電話受付時間9−23時です。
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2010年08月23日

財産被害回復を求めるならば早めの成年後見を

 それなりに高給の会社で働いてきたのに、なぜか手元に資金がない。周囲の人物が医療・介護費用をどうしようか悩んで、成年後見ほかの問い合わせを下さることがあります。当の本人は認知症が進行していて、また、預金の取引明細ほかの資料も不足していて、資金の流れがよくつかめないことがあります。

 こういうときは、誰が後見開始の資金を負担をするのか、なかなか決まらないこともあります。なんだかんだと進まないうちに、ご本人様死亡で、実際に被害があったのか否かはっきりしないうちに終了との経験もあります。

 法律上の助言を専門業者に求めることが十分には普及していないためか、後々、家族や親族が対応に困る事例を目にします。遺言書作成、遺言執行人の選任、成年後見(任意後見)はご本人様が元気なうちに準備しておくと、結果的には楽です。一種の保険と考えればよいのではないでしょうか。

 遺言書作成も、成年後見(任意後見)手続も最初にある程度の資金がかかりますが、それでも全体額から見ればごくわずかです。ここを躊躇せずにやっておくと、周囲の方々も含めた後々の生活が楽です。

 様々な理由で財産被害を受けてきたならば、その回復を求めるためにも早めの手続が必要です。
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2010年07月28日

後見開始までの財産管理者の選任 審判前の保全処分申立て

 顧客が後見を開始する申立てをするが、実際に成年後見を開始するまでの各種支払などは法的にどうすればよいのかとの質問が金融機関からありました。

 誰か家族にやってもらえばよいかとも思いますが、何らかの理由にから、拒否しているとのことです。

 こういうときには、成年後見を始める手続と同時に、後見が始まるまでの財産管理者に〇〇を選任することを求めるなどの「審判前の保全処分」申立てという手続を家庭裁判所でします。

 介護保険を利用していれば、ケアマネジャーや地域包括支援センター職員など、誰かが関与していますので、申立ての際には、金銭の支払ほか財産管理や契約しているサービス内容の全体を把握して、手続をする必要があります。

 また、記録はきっちりつけて、後々問題がないようにしておきましょう。

  
 当事務所では、成年後見に関する諸問題、成年後見人・成年後見監督人としての活動、生活再建・貧困脱出計画の立案など各種のご相談を業としています。お問い合わせ電話0465−35−0950 電話受付9−23時です。
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2010年02月25日

生活福祉資金 生活保護 借りるよりももらった方が生活再建にはプラスです。

 生活福祉資金制度の貸し渋りについて記事にしたところ、コメントを頂きましたので、追加の記事を作成します。

 生活保護を利用するかどうかの前提として、他法他施策の活用という運用があります。他の法律または制度による保障、援助等を受けることができる者は、その制度を利用しろという趣旨です。

 この中に生活福祉資金貸付制度が含まれています。

 生活保護を利用するくらいに収入や資産(手持ち現金)が乏しいときは、わざわざ生活福祉資金を借りて、借金を増やすよりは、生活保護を利用して、生活再建を図った方が得策です。医療費も全額公費負担です。

 問題は、生活保護が開始されるまでの生活資金をどうするかですが、生活保護費の前渡し金制度を作っていない自治体の中には、担当職員が個別に資金を貸してくれることもあります。これは個人の給与から好意で貸してくれるものなので、生活がヤバイと感じたら、早めの対策で乗り切りましょう。
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2008年02月09日

障害年金をどんどん申請しましょう

 年金制度は複雑でわかりにくいこともありますが、障害基礎年金や障害厚生年金は躊躇せずに申請していきましょう。所得保障ですので、一般企業で働いていても、年金加入要件、納付期間、障がいの程度条件さえ合えば、支給されます。

 生活保護と一緒で、申請させないことも行われているとのことなので、受付窓口では、年金を申請するときっちり伝えましょう。申請を受け付けず、相談扱いにしたり、追い返すこと自体が違法行為です。
 
 障害年金を申請することは憲法で保障されている権利です。申請するから申請書を渡せと発言することが大切です。危なそうな役所では録音することも必要かもしれません。
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2008年02月08日

任意後見監督人に必要な資格は特にありませんが

 2007年12月13日に鈴木正文様から寄せられたコメントに対する返答です。

質問:任意後見監督人の資格はどうしたら取れるんですか?

回答:任意後見監督人に○○の資格が必要というわけではありません。この人に監督してもらいたいという希望があれば、任意後見契約を開始するための任意後見監督人選任申立書に監督人候補者の氏名を記載して家庭裁判所に提出します。そのときに、任意後見監督人候補者の職歴・学歴・収入などを任意後見監督人候補者事情説明書に記入し、提出します。

 家庭裁判所は提出された説明書を基に候補者に面接し、誰を監督人にするかを決めます。候補者が必ず監督人に選ばれるとは限りません。

 形式的な条件として、例えば、任意後見受任者(任意後見人)の配偶者、直系血族、兄弟姉妹は監督人には就任できないようになっています。実質的には、社会的弱者を後見するというかなり大変である他人の仕事内容を監督するわけですから、それなりの労働経験や調査能力が必要であると考えます。
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2007年01月20日

任意後見契約書作成価格

 任意後見契約書の作成に関して、費用はいくらかかるのかという問い合わせもよくあります。公証役場での公正証書作成費用が11,000円+登記嘱託手数料1,400円+登記印紙4,000円(出張の場合の公証人の日当+旅費等)はかかります。

 公証役場に直接出かけて、公証人に依頼する場合には、これだけの費用です。しかし、例えば当事務所に依頼する場合には、一般的には、どのような後見契約にするのかプランを練ること(契約書作成手数料)の料金をご請求する場合になります。この料金は変動します。

 こちらで何でも対応できるような包括的な任意後見契約ですと、既に用意していますので、価格も比較的お安くご提供できると思います。しかし、お客様お一人ごとに生き方も異なるように、ご希望もお客様ごとに異なることもあるかと思います。この場合には、事前の折衝等に時間を要したり、プランを練ることで個別に料金の見積もりを出して、ご提案することになります。

 パッケージプランがよいか、それともオーダーメイドがよいかのどちらかになります。ご請求する料金プラン内容により異なりますし、業者ごとにも異なります。後見を受けたい人と受けさせたい人とは別であることも多いので、サービスを利用するご本人様のご意向が最優先されることはいうまでもありません。
タグ:成年後見
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2007年01月14日

サービスを受ける人との話し合いが必要です

 任意後見契約を締結したいという問い合わせがよくありますが、問い合わせをしてきた人は、後見サービスを受ける人というよりは、サービスを受ける人の子ども、親、親族などの方が多いです。契約を締結するのは、後見サービスを受ける人ですので、本人と契約内容の話し合いが必要になります。

 親・兄弟・親戚といえども、利害が対立することはよくあります。サービスを受ける本人と話し合う目的は、任意後見契約のプランを討議することだけではなく、能力判定をすることもあります。こちら側の説明に対して、うなづくことが精一杯という状態では、事理弁識能力に?がつくこともあります。そうなると契約当事者間での合意により締結される任意後見契約の成立に疑問が生じてきます。

 契約を成立させたい人と、サービスを受けたい人とが一致しないことはよくありますので、手続上の正当性を得るため、そして契約成立後に本人を守るためにも、後見サービスを受ける人との入念な話し合いが必要になります。
タグ:成年後見
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2006年09月01日

後見人が全ての作業を担当する必要はありません

 お客様から、成年後見人が後見に関する全ての作業をしなくてはならないのかという問い合わせがありましたので、ご説明です。

 成年後見人は、成年被後見人の法定代理人です。契約代理権、契約取消権などの権限を行使します。最終的に決定する権限はありますが、全てを自分でやる必要はありません。誰かに発注してもOKです。何をするのかの内容にもよりますが、多くの人を関与させて、1人で背負い込まないというのも、選択肢のひとつです。
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2006年06月17日

戸籍法上の届出は、初日算入

 未成年後見の終了届は、終了原因の日から10日以内に役所に提出することになっていますが、10日とは、例えば、20歳の誕生日を迎えた日を含めて、役所が開いている日を10日カウントすることになります(戸籍法43条1項、民法140条ただし書き)。

 地方自治法4条の2から、土・日・祝日・年末年始で条例で定める日は地方自治体の休日になります。期間の最終日が役所の休日になる場合には、その翌日が届出の最終日になります。

 提出期限を超過した場合でも、市町村長は終了届を受理します(戸籍法46条)。遅れた場合には、提出が遅れた理由書を提出させ、理由書とともに役所の所在地を管轄する簡易裁判所に通知する(戸籍法施行規則65条)と参考書には記載してあります。

 正当な理由がなく、期間内に届出をしなかった場合には、届出義務者に3万円以下の過料が課されます(戸籍法120条)。
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2006年06月16日

未成年後見が終了したら

 未成年後見が開始され、被後見人が成年に達したとき(20歳を迎えたとき、10代で結婚した場合)には、未成年後見は終了します。

 未成年後見の終了届を終了日から10日以内に、未成年後見人が提出します(戸籍法84条)。提出先は、未成年被後見人だった本人の本籍地か、未成年後見人の所在地の役所になります(戸籍法25条)。所在地とは、住民票の住所地でなくてもOKです。
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2006年06月09日

財産管理者の権限外行為申立て

 財産管理者には、不在者の財産管理を定めた民法27〜29条の規定に基づき職務権限が与えられます(家事審判法16条)。

 @保存行為
 例として、建物の修繕、消滅時効の中断行為など。
A利用行為
 例として、建物の賃貸、利息をつけての金銭の貸付など。
B改良行為
 例として、住宅のリフォームなど。
  
 上記の28条に定める民法108条(権限の定めがない代理人の権限)の権限の範囲を超える行為をする場合には、家庭裁判所の許可が必要になります。例えば、預貯金の引き出し・解約、不動産の売却などはよくある事例です。ただし、財産管理者の権限の濫用を防ぐために、処分をしなければならない必要性や緊急性を提示することが求められます。
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2006年06月06日

後見命令の保全処分申立て

 後見開始申立てと同時に、財産管理者選任の保全処分申立てをしただけでは、本人に財産処分権が残ったままです。この場合に、本人の財産上の行為(日用品の購入その他日常生活に関する行為を除く)に関して、財産管理者の後見を受けることを命じることができます(後見命令:家事審判規則23条2項))。

 保佐命令・補助命令の申立てもあります。

 本人と財産管理者は、本人が財産管理者の同意を得ないでした財産上の行為を取り消すことができます。

 後見命令申立てが却下された場合には、不服申立てができるようになっています。
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2006年06月05日

財産管理者選任のための保全処分申立て

 後見(保佐・補助)開始申立てをしたときに、本人のために必要があれば、審判が出る前まで財産管理者を選任する保全処分を申立てます(家事審判規則23条1項、家事審判法15条の3)。

 保全処分の申立書には、理由として、例えば「所有財産として○○があるが、本人が認知症のため管理能力を失っているので、後見開始審判が効力を生じるまで財産管理者が必要である」などと書き、財産目録などを添付します。

 財産管理に関して、家庭裁判所が申立て関係者に対して、指示することもできます。

 なお、財産管理者が選任されても、本人は財産の処分する権限を失いません。財産管理者選任の保全処分の申立てが却下された場合には、不服申立てはできないことになっています(家事審判規則15条の3、2項)。
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2006年05月18日

後見開始審判の取消

 いったん後見開始とされてもその後の状況から、保佐・補助に変更もあります。事理弁識能力の復活の程度(医師の診断)から、法的に能力者に戻ったと判断されれば、後見開始の審判を取消する申立てをします。

 保佐、補助程度にまで戻れば、保佐・補助開始審判を申立てます。保佐あるいは補助相当と認められれば、家庭裁判所が後見開始を取り消し、保佐あるは補助が開始されます。

 後見開始審判の取消の申立てには、医師の診断書が必要です。申立てをできるのは、本人、配偶者、4親等以内の親族、成年後見人などです。
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2006年05月08日

複数の後見人の後見事務分掌の申立て

 成年後見人(保佐人・補助人)が複数人数就任している時は、民法859条から、原則として、各成年後見人等がそれぞれ他の後見人等の了承を得ることなく、単独に権限を行使することができます。

 その権限を分ける必要がある場合には、その旨を家庭裁判所に申立てします(民法859条の2)。権限の共同行使あるいは分掌を決めるのは、家庭裁判所です。その審判が確定後、家庭裁判所書記官が権限の共同行使あるいは分掌の後見等登記の依頼を法務局にします。

 法制度上、取得した登記事項証明書に成年後見人等の権限の共同行使あるいは分掌が表示されていない場合には、そのように定めていない、つまり、複数の成年後見人等がそれぞれが単独で後見事務を行えるようになっていると解釈できます(登記されるまでの時間的間隔はあります)。

 あるいは成年後見人(保佐人・補助人)間で、権限行使範囲に関して合意がなされていることもあります。この場合はあくまでも当事者間の任意の取り決めになります。
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2006年05月07日

100%丸投げよりも別の選択肢があります

 前日の記事に関して、コメントがありましたので、その返事です。

 「職種によって後見の仕方に違いがあると感じることも多く」と投稿してくださっています。これに関しては、後見(保佐・補助)実務に職業上の制約があるとか、規律があるということではありません。また、後見等という実務に関して、法令による統制があるわけでもありません。後見等に対する民法その他の規定は、大枠だけを決めているものであり、具体的な仕事に関しては、個々の分野ごとに法令があれば、それに従うということになります。

 ということで、職業専門家等の第三者後見(保佐・補助)人の仕事の違いというのは、なんとなくノウハウのようなものであり、「○○団体出身だから、アレをやらなくてはならない」ということはありません。

 したがって、やっていることに不足があれば、その業者に対する変更・追加等の要求が必要になります。おそらく同一職業の人でも皆さん、やっていることとその結果は完全に同じではありませんので、皆さんの仕事を厳しくチェックすることが必要になるかと思います。

 家庭裁判所から成年後見(保佐・補助)人として指名された場合、成年後見(保佐・補助)人は、定期的に報告書を作成して、家庭裁判所に提出してチェックを受けます。しかし、これはあくまでもペーパーベースの点検ですので、まあ、それなりにやっていればいいんじゃないのという結果になります。よって、「本人の元気なうちの希望とは違った援助をされていると感じてしまうことが最近多くあります」という結果は、必然的に生じることになります。

 じゃあ、どうするか?
@監督人の選任
 成年被後見(被保佐・被補助)人とその親族は成年後見(保佐・補助)人の仕事を監督する人物を設置することを家庭裁判所に求めることができます。

 成年後見(保佐・補助)監督人は、成年後見(保佐・補助)人に対して、いつでも事務報告もしくは財産目録の提出を求めたり、成年後見(保佐・補助)人の仕事の状況や本人の財産の状況を調査することができます。成年後見(保佐・補助)人の職務遂行状況に疑問が生じた場合には、家庭裁判所に相談して、成年後見(保佐・補助)人の改善指導を働きかけます。当然、解任請求もできます。
 
Aいろいろと注文をつけましょう。徹底した情報公開により、仕事の透明性と説明責任を果たしている人物(団体)を優遇するようにしたらいかがでしょうか。どのような仕事でも該当すると思いますが、100%丸投げは仕事の中身がずさんになる傾向がありますので。

 実務に着手される前に、「これは、こうなることを求める」、「あれは、そうしろ」などと文書化して、成年後見(保佐・補助)人が了承したことを公正証書などにしておくとより完璧に近くなります。

 後見業務は受任者(後見人等)の選択と決定になりがちですので、予防手段としては使えると思います。しかし、それでも完全に要求を満たすことは保証できません。自分でやっても100%自分の思い通りにすることはとても難しいことですので。

 でも、やれることはたくさんありますよね、サービス提供事業者として。燃え尽きないようにがんばっていきましょう。

 みかん様、コメントありがとうございました。これからも定期購読をよろしくお願いします。
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2006年05月04日

登記事項証明書記載事項

 法定後見・任意後見制度に関する登記事項証明書の記載事項です。

 法定後見(保佐・補助)に関して
@後見・保佐・補助の区別。
A審判を開始した裁判所。
B審判事件番号。
C審判確定日。

D成年被後見人(被保佐人・被補助人)の氏名、出生年月日、住所、本籍。外国人の場合には国籍。

E成年後見人(保佐人・補助人)の氏名、住所。法人後見(保佐・補助)の場合には、法人の名称、事務所(本店)所在地。

F成年後見監督人(保佐監督人・補助監督人)の氏名、住所。法人が監督人の場合には、法人の名称、事務所(本店)所在地。

G保佐人(補助人)の同意を得ることが定められた行為。

H保佐人(補助人)の代理権の範囲。

I後見人等(後見監督人等)が複数の場合に、権限を共同または分掌する行為の範囲。

J後見(保佐・補助)が終了したときにはその理由と終了年月日。

K成年後見人(保佐人・補助人)、成年後見監督人(保佐監督人・補助監督人)の職務の執行を停止する保全処分の旨。保全処分に基づき、職務代行者が選任されたときは、職務代行者の氏名、住所。法人が職務代行者の場合には、法人の名称、事務所(本店)所在地。

L登記番号。

M登記年月日。
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2006年04月19日

未成年後見人に弁護士が就任増加傾向にある理由は、多額の財産を管理する必要があることもある

 3月15日の記事で、未成年後見人に弁護士就任増加傾向と書いたところ、問い合わせがありました。その理由は何だという質問です。

 未成年者の親族などの家庭環境に問題ありという他に、例えば両親が亡くなり、多額の生命保険金を未成年者が受け取った場合など、財産管理をきっちりとやる必要に迫られた場合などに、職業専門家としての後見人を就任させる背景があるようです。
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2006年03月25日

契約取消権の行使方法

 成年後見人(保佐人・補助人)として、成年被後見人(被保佐人・被補助人)が交わした契約を取り消しする方法です。非常に簡単です。

@契約の相手側に対して、成年被後見人等が契約締結した時点で、後見等開始の審判を受けていることを提示し、
A成年後見人等には、成年被後見人等が交わした契約を取消できる権限があることの提示して、
B契約取消の意思表示をします。
C証明書として、登記事項証明書を活用します。
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2006年03月08日

精神保健福祉法第5条で精神分裂病から統合失調症へ用語変更された日

 kurokuro様からのお問い合わせへの回答です。

質問:精神保健福祉法5条の精神障害者の定義ですが、法5条でいう「精神分裂病」は「統合失調症」と改正されたのでしょうか。改正されている場合は、一部改正年月日を知りたいのですがご教示ください。

回答:2005年11月7日から条文が変更になりました。今年の4月1日から施行される障害者自立支援法(平成17年法律第123号)の制定にあわせて、いろいろな法律が変更されています。その中で、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律も変更されています。

 障害者自立支援法附則第44条『精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を次のように改正する。第五条中「精神分裂病」を「統合失調症」に改める。』としてあります。

 また附則第1条では、附則第44条は公布の日から施行すると定めています。というわけで、法律上は、障害者自立支援法が公布された2005年11月7日から、精神保健福祉法第5条の精神障害者の定義の条文は、精神分裂病から統合失調症に変更されたことになります。
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2006年03月02日

介護サービス情報公表制度開始

 4月1日から、改正介護保険法が施行されます。その中で、介護サービスの情報公表が制度化されることになっています。介護保険の給付対象になっているサービスを提供している事業者の運営状況を調査し、その結果をインターネットで公開することになっています。

 2006年度では、次の9種類のサービスが調査対象です。
@訪問介護
A訪問入浴介護
B訪問看護
C通所介護(デイサービス)
D特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム)
E福祉用具貸与
F居宅介護支援
G介護老人福祉施設
H介護老人保健施設

 調査対象項目の中には、成年後見制度に関連する質問もあります。利用者の判断能力に障害がある場合の成年後見人との契約、成年後見制度を推進している団体の連絡先の掲示など、成年後見制度の取り組み状況をチェックすることになっています。
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2006年02月27日

身分証明書は本籍地の役所で請求

 身分証明書の取得に関して、本籍地と現住所地が異なる場合には、本籍地を管轄する市区町村に請求することになります。

 身分証明は戸籍法に基づいた行政証明ですので、本籍地の役所に各種の連絡が行くそうです。
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2006年02月12日

医療行為への同意権は積極的に活用すべきか

 成年後見制度では法律上、被後見人等が医療サービスを受ける場合の同意権限は制度化されておらず、被後見人等が意思表示をできない場合には、治療への対応に苦慮しているのが現実です。

 なぜ、医師側が患者側の同意を求めるのかといえば、インフォームドコンセントの視点から、緊急事態を除き、治療を受ける側に説明しないことあるいは承諾を受けないで治療を行った場合には、損害賠償責任が発生するというのが民事上の法的責任として周知されているからです。診察を受けることの診療契約とは別に、個別の治療行為に対しての説明と同意が必要になります。刑事責任を回避することもあります。

 成年後見人側から言えば、生命に関することだけに、下手に関与して、後から責任を追及されたらたまったもんじゃないという事業者としての予防策もあります。

 さて、この同意権に関して、医師側から、治療方針の提案があり、それを受けるか受けないかを判断することが前提になっていますが、そもそも、その治療方針の提案というのは、適切な内容なのでしょうか? 医療サービスに関しても質的な格差があります。医師の国家試験の合格率が高い割には、人員数は不足しているようで、長時間勤務→勉強できない→提供しているサービスの陳腐化→格差の発生という構図があるようです。

 となると、同意するしないの前に、医師から提案された内容が適切であるかどうかを検討することが後見人としての身上配慮義務として求められるといえます。具体的には、検査データを預かり、セカンドオピニオンの活用、医療コーディネータへの発注などにより、最適な治療方針を決めるための情報収集をすることが受任者としての善管注意義務を果たすことになるともいえます。
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2006年02月09日

財産詐取防止と成年後見制度

 成年後見制度は「悪質商法被害の事前予防になる」、「高齢者虐待防止対策になる」などと喧伝されることもありますが、ホントにそうなんでしょうか?

 24時間、後見人が被後見人を見守っているわけではありません。実務上は、成年被後見人(保佐人)の預金通帳その他の財産関係の書類をすべて、後見人が預かり、貸金庫などの保管してしまうために、被後見人も含めて、誰も自由に触れることができなくなってしまうために、金銭に関する被害発生を結果的に防止することになるということだと思われます。

 法律の解釈上は、誰も取り消しすることができない成年被後見人の日常生活に関する行為は、預貯金の管理や金銭の自由な使用も広範囲に設定されていますが、実際には、成年後見人が立てた事前の収支計画に基づき、少額のお金を手渡されることが大半です。よって、たとえだまされたとしても被害金額は莫大なものにはならないことになります。
posted by 守屋行政書士事務所 at 15:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする