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守屋行政書士事務所HP

2005年06月03日

成年後見人等の報酬請求

 成年後見制度をお勧めする場合に決まって質問されることが『お金はいくらかかりますか』という法律サービスの提供の対価に関してです。民法の規定いわゆる法定後見では、第862条において「家庭裁判所は、後見人及び被後見人の資力その他の事情によって、被後見人の財産の中から、相当な報酬を後見人に与えることができる」と定めています。

 「与えることができる」という規定であり、「与えなければならない」ではないことの意味は、後見事務は民法では委任契約に分類されますので、委任契約は基本的には無償契約である(民法第648条)ことからきています。しかし、後見事務を実際に遂行するとなると、当然ながら他の仕事と同様に時間も費用も労力もかかります。法律サービスを提供する事業者が成年後見人(保佐人、補助人、任意後見人など)を担当するならば、原則的には有料サービスになると思われます。

 請求方法は、家庭裁判所に、成年後見人が報酬付与申立てをします。料金の請求は、後払いが原則です。具体的に何をしたのかを報酬を請求する側が報告書等の根拠となる書面を提出して、それを判断の資料にしてもらいます。前払い請求は認められていないようです。

 請求時期は、サービスの提供期間が長期に渡ることが予測できますので、1年分くらいをまとめて請求することになります。

 また、支払金額の決定に関しては、請求する側(成年後見人等)側の事情だけでなく、支払う側(成年被後見人等)の財産状況も考慮されます。同じサービスを提供しても、資産を多く所有している人からは、相対的に多額の報酬支払となり、資産が少ない方からは、少ない報酬額になります。

 あくまでも人権擁護のための制度ですので、一般の民間企業の取引のように、特定の契約者との成年後見事務に専念したので、他の仕事ができず、その分の損失の補填の意味をこめて報酬請求に上乗せさせることは認められにくいこともあるようです。

 成年後見人等が決定する前に、審判前の保全処分として、財産管理者が任命された場合には、その財産管理者に対する報酬の支払いも財産管理者の報酬付与申立てを家庭裁判所にすることになります。


posted by 守屋行政書士事務所 at 13:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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