事務所のご案内  ご相談料金のご案内  お問い合わせはこちらから

守屋行政書士事務所HP

2014年05月15日

成年後見人 保佐人、補助人 報酬額の目安と実態

 成年後見制度についての講演会等を開催すると、専門職が成年後見人等に就任した時の報酬額について質問をよくいただきます。これについては家庭裁判所から公開されている文書があります。「成年後見人等の報酬額のめやす」と題して、複数の家庭裁判所からPDFで閲覧することができます。

 これを読むと、後見される側の財産額と後見する側の仕事内容で決めるとあります。基本報酬額が月額で2万円です。ただし、管理財産額が1000万〜5000万円の場合は、基本報酬額が月額3〜4万円となり、管理財産額が5000万円を超えると基本報酬額は月額5万円〜6万円になるとしています。保佐人や補助人も同様の報酬額です。

 また、財産を増やした場合には付加報酬として報酬額を著しく増加しています。例として挙げているものは、 勝訴判決を得て管理財産額を1000万円増やしたときは80万〜150万円の報酬としています。遺産分割調停をして2000万円相当の遺産を取得した時は55万〜100万円の報酬としています。しかし、居住用不動産を売却したときに、その売却額から報酬を付与することも例示していますが、これについては、売却先を成年後見人等が独自に見つけてきたならばそれなりに苦労もあったと思いますので、ある程度の報酬はよいのではないかと思いますが、一般的に広く行われているように、不動産会社等と一般媒介契約を締結して、売却した時は、代金の支払い、所有権の移転登記もセットになっているので、高額報酬を付与することに疑問を感じます。

 この文書に記載していることはあくまでもサンプルですので、個別事例では、資産がほとんどない人の場合では、どんなに後見の仕事を頑張ってもほとんど報酬が認められないことがあります。成年被後見人に相続人がいない、あるいは疎遠な場合で、成年被後見人が死亡した時は、数か月しか後見をしていないときでも残った財産から数十万円の報酬が認められることもあります。

 後見(保佐・補助)の仕事をする側の感覚としては、たいていの場合には時間の持ち出し感覚がありますので、基本報酬額が月額5万円であっても、それほど満足できる金額ではないことが多いのではないでしょうか。まあ、成年後見制度というものそれ自体が利潤を増やすことを目的とする仕事ではなく、奉仕の側面が強いところもあるとともに、有限の財産ですので、それほど高額報酬を継続できるかに慎重なこともあるのでしょう。

 わずか数万円単位の報酬であっても、「これほど報酬をとるならば、第三者に成年後見人(保佐人・補助人)を依頼することはなかった。」と言われることもあります。家庭裁判所で手続をする際に見せられることが多い解説ビデオの中で、報酬額の取り扱いを入念に取り上げることが必要かもしれません。成年後見制度を選択しなくても本人に不利益が生じないようにすることは十分可能ですので。

 成年後見人として活動する際の認識としては、後見される側との関係が、親子や赤の他人であろうが、仕事、それも上から指揮命令される労働者ではなく、事業者としての感覚でやることが求められますので、思ったよりも難易度が高いと考えたほうがよいでしょう。いろいろな事業者と折衝して、成年被後見人等が有利になるように維持し続けることはかなり大変です。相手側から請求書が届いたので、その通りに送金すればよいなどのレベルではありませんので要注意です。


 当行政書士事務所では、成年後見制度に関する諸問題、成年後見人・成年後見監督人としての活動、生活再建・貧困脱出計画の立案など各種のご相談を業としています。お問い合わせは電話090−3801−5933 電話受付9−23時です。
posted by 守屋行政書士事務所 at 10:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/397078537

この記事へのトラックバック