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守屋行政書士事務所HP

2005年05月12日

発達障害に補助制度の活用を

 読書の感想です。杉山登志郎編著『アスペルガー症候群と高機能自閉症 青年期の社会性のために』の感想です。他者とのコミュニケーション、感情の表現方法、他人の行動を真似すること、行動の意味などのトレーニングを幼少期から継続していくことで、発達障害はある程度克服できるようです。うまく話がかみ合わないことが暴力による制裁(いじめ、虐待)につながっていることですので、数少ないけれども必ず存在する発達障害者に予算を費やして丁寧に接し続けることが社会性の獲得→将来の自立につながることがこの書籍から理解できます。

 ところで、その職業や環境を問わず、誰かとかかわりたいとか、自分の能力を磨いて発揮したいと望んでいることは発達障害者でも変わりありません。日本国全体の将来予測ではありませんが、少子化や税収不足という他人事のような話だけではなく、各個人の人権を保障するためにも就労による独立生計の実現を支援していくことが必要になります。

 就職できないとか退職させられる方向に持っていかれるという要因は、コミュニケーションをうまく活用できないと判断させれてしまうことも大きいので、課題解決のために幼少期からの継続的な学習体験が望まれます。

 一般的には、子供の時だけでなく、年齢を重ねても学習は必要です。身近に発生する問題が定型的なことばかりでなく、初物の連続にもなります。よって、成年後見制度によってサポートするならば、補助制度の活用か任意後見制度が適していると思われます。

 補助とは、事前に定めたある特定の分野に関して、補助人に代理権を与えて、補助人に解決を全て任せるか、補助人の同意を得て、その行為をするという制度です。同意がなければ、被補助人・補助人双方からの取消権の行使が可能です。例えば、大きな金額である重要な財産の処分行為に補助制度を適用するようにしておけば、悪質な業者にだまされても被害回復措置を早急にとることが可能です。これにより、大人になってからの経済的・経営的なトレーニング効果を積み重ねることもできます。

 また、契約による任意後見制度を利用すると、補助制度では特定の行為を選択することになりますが、任意後見制度では比較的、包括的に支援対象を定めることも可能です。任意後見制度では任意後見人による契約代理権の行使は認められていますが、被後見人がした行為を取り消す権限は制度そのものからはありません。したがって、契約当事者間でよく相談しあう信頼関係の構築が大切なことになります。

 上記の補助並びに任意後見制度の活用に関しては、適用の前提条件が事理弁識能力が不十分であることですので、個々の状態により、継続的な支援サービスよりは、その時々に問題が発生した時の解決策のご提案という、通常、想定しているサービス提供で十分という方々も大勢いらっしゃると思います。


posted by 守屋行政書士事務所 at 06:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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