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守屋行政書士事務所HP

2013年11月30日

戸籍法 死亡届出 医師法20条但し書き 在宅診療 在宅看取り

 終末期をどこで迎えるか。契約を結んでいるお客様の意思を実現することが仕事ですが、詳細を決められないままに意思疎通が難しくなったときは、断片的な発言やそれまでの経歴、生き方などこちらが把握していることを総合して、医療、介護、葬儀などのサービスを発注することになります。消費者の代理人としてだけではなく、プロデューサーとしての成年後見人の役割と考えます。

 認知症がかなり進み、具体的な意思決定ができない場合、入院先の病院スタッフからは、「本人の意思が確認できないから、標準的な治療をする。」というような説明を受けることがあります。しかし、ベッドで拘束されて点滴され、眠り続けている様子を見ていると、退院して家で好きなように過ごしたほうが生活の質は高いのではないかと考え、さてどうしようかと代案を立てることに時間を費やすことになります。

 「自宅で死亡していることが(介護スタッフなどにより)発見されたら、警察に届出なければならないので(後が面倒になる。だから病院指導の入院生活のほうがよい)。」などと病院スタッフから説明を受けることがありますが、調べると厳密にはこの説明は誤りで、法令解釈の間違いです。

 医師法20条では「医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。 」と定めています。

 この但し書きの部分について、診察から24時間を超過して、その患者が死亡したときは、死亡診断書を作成できないので、警察署に届出なければならない(異状死の届出義務:医師法21条)と間違って解釈・運用されているところが多いようです。

 この但し書きの解釈については、既に昭和24年の厚生省通知(医師法第20条但書に関する件)で対応しています。かかりつけ医などが診察している患者がその傷病に関連することが原因で死亡したときは、死亡時にその医師が立ち会えなくても、死亡後に診察をして死亡診断書を交付することができるというものです。

 国会での議論の後、平成24年8月31日付けでも厚生労働省から法令解釈の通知が出ています(医師法第20条ただし書の適切な運用について)。これを受けて、行政機関や業界団体でも解説通知を出しています。

 ですから、一人生活で訪問診療、往診、訪問介護サービスを利用している人がなくなられていることを見つけたときは、119番や110番通報ではなく、まずはかかりつけの医師に連絡することがよいとの文脈です。

 戸籍法では死亡届には死亡診断書または死体検案書を添付すると定めています。

 しかし、終末期にいる人に対してどのようなサービスを提供すればよいのか、どのような環境がその人の生活の質を高めにすることができるのかは但し書きの解釈だけでは実現できませんので、対案を出し実現することは課題として残ります。


 当行政書士事務所では、成年後見業務についての実態調査&検証にご協力しています。いわゆるセカンドオピニオンとしての務めも有料で承っております。電話だけではよくわからないことが多々ありますので、ぜひ、事務所にお越しください。予約制です。お問い合わせは、電話090−3801−5933、電話受付は9−23時です。
posted by 守屋行政書士事務所 at 10:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする