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守屋行政書士事務所HP

2006年03月31日

高齢者虐待を発見した場合の通報・報告義務

 明日、4月1日から施行される高齢者虐待防止法の規定です。養介護施設(有料老人ホームや地域包括支援センターも含む)の職員による虐待を発見した場合の市町村への通報義務(法21条)と市町村から都道府県への報告義務(法22条)に関して、通報を受けた市町村が何を都道府県に報告するかの厚生労働省令が本日の官報に掲載されています。

 
 厚生労働省令第94号(高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律施行規則)です。

 都道府県への報告事項
@養介護施設等の名称、所在地、種別
A虐待を受けた(と思われる)高齢者の性別、年齢、要介護・要支援状態区分、その他の心身の状況
B虐待の種別、内容、発生要因
C市町村が行った対応
D虐待が行われた養介護施設等において改善措置がとられている場合には、その内容

 通報した職員は、刑罰に問われることはないし、職場を解雇されたり不利益な取り扱いを受けないと定められています(法21条6・7項)。
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2006年03月30日

補助開始申立て後、任意後見契約を締結し、補助開始申立ての本人同意の撤回を認めた裁判事例

 札幌高裁平成12年12月25日の決定です。法定後見と任意後見のどちらが優先するかの問題です。補助開始の申立てをしたあとに、本人が任意後見契約を締結・登記し、補助開始の同意を撤回したときに、その有効性が争われた事例です。

 家庭裁判所での同意撤回に関する質問の受け答え等の記録から、本人の判断能力の低下は、補助開始申立てをする時に必要な診断書作成時点から特に低下していないので、補助開始申立て撤回は本人の真意であると札幌高裁では認めています。

 任意後見契約が登記されている場合に、家庭裁判所は本人の利益のため特に必要があるときに限り、後見開始等の審判をすることができると任意後見契約法10条1項で定めているが、特に必要な事情があるとは認められないとしています。
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2006年03月27日

電話機等リース被害対策

 NPO法人消費者機構日本主催の学習会に参加してきました。強引な訪問販売で、割高すぎる電話機等のリース契約を押し付けるパターンの消費者被害対策の勉強会です。個人相手だと各種の消費者法を適用して、解約されてしまうので、法や交渉ごとに弱そうな個人事業者や小規模な法人を狙って訪問している悪質商法ですね。

 解約の法的論理としては、契約をした個人・法人事業者といっても、実質的には個人(消費者)と変わらないことを主張すること、訪問してきた業者とリース会社の一体性から、クレジット契約での解約と同様の論理構成を使うことなどが考えられます。

 消費生活相談員の報告では、10社合計1000万円くらいのリース契約など、複数の不要で高額な契約をしている事例はよくあるそうです。このあたりは、複雑なリース契約を理解するより前に、基本的な価格計算(電話機本体がいくらで、毎月の支払金額がいくらだから、工事費等も含め、1年で合計がいくらになり、それまでの通信費の合計と比較して安い方を選択する)が困難な事例と思われるので、個人・法人経営者といっても補助・保佐制度の適用対象になります。

 消費者被害対策に成年後見制度をうまく利用してもらいたいです。
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2006年03月26日

成年後見人解任事例

 「月報司法書士」2006年3月号101ページから引用。司法書士業を営むいわゆる専門家後見人が解任されるとともに、司法書士法47条に基づく戒告処分を受けた事例が掲載されています。司法書士法に基づく処分とは、業界団体による事業加盟者に対する処分のことです。

 成年後見人の解任理由
 成年被後見人所有の不動産を担保にして融資を受けた(数百万円と思われる)金銭を、成年被後見人の養子の管理に任せ、その大半を養子の借入金返済、生活費等に費消させたため、成年後見人としての任務に適さないと判断したため。

 家庭裁判所による解任審判は確定しています。

 金銭消費貸借契約に関して、債務者は、養子、担保は、成年被後見人名義ですので、おそらく、抵当権の設定については、家庭裁判所の許可が必要なはずであり、なぜ、借入金を成年後見人自身で管理しなかったのかが理解に苦しむ事件です。

 成年後見人の弁明として、融資を受けたのは養子なので、金銭を管理する権限が後見人にはなかったと掲載されています。この養子から成年後見の依頼を受けたので、直接のお客様とサービスを提供すべき人物の区別がうまく対処できなかったのかもしれません。
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2006年03月25日

契約取消権の行使方法

 成年後見人(保佐人・補助人)として、成年被後見人(被保佐人・被補助人)が交わした契約を取り消しする方法です。非常に簡単です。

@契約の相手側に対して、成年被後見人等が契約締結した時点で、後見等開始の審判を受けていることを提示し、
A成年後見人等には、成年被後見人等が交わした契約を取消できる権限があることの提示して、
B契約取消の意思表示をします。
C証明書として、登記事項証明書を活用します。
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2006年03月20日

無料相談会の報告

 kurokuro様、毎度コメントありがとうございます。ご質問への回答です。

(1)無料相談会の成果とは
 直接、お客様と接してお話を伺うことができることは、ある意味、市場調査にも共通するところがあります。また、学習を積む場所にもなっています。

(2)無料相談会に関する事前の広報は、ざっと次の4つくらいです。
@チラシ作成
A役所等公共機関への配布
B福祉施設、一般住宅などへのチラシの宅配
Cインターネットでの告知
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2006年03月19日

3月19日無料相談会開催のお知らせ

 3月19日(日)14〜16時に定例の成年後見制度に関する無料相談会を開催します。今年度最終回。現在の会場ではこれが最後の相談会になります。
 
 会場 おだわら市民活動サポートセンター(小田原市民会館4階)

 例えばこんな悩みをお持ちの方にはご協力できると思います。
@認知症の配偶者名義の銀行預金を解約しようとしたら、後見人が必要といわれた。
A遺産分割協議書に署名・押印するときに特別代理人が必要といわれた。
B介護サービスを利用するときに契約能力がないので、後見人をつけることを求められた。
C悪質訪問販売で被害を受けたので、抜本的な対策を検討したい。
D障害を抱える子どもの将来が心配だ。
E介護サービス事業所での重要事項説明書を作り直したい。
F介護サービスの不満・苦情が改善されない。etc.

 4月からは介護保険法も変わるし、障害者自立支援法も施行されます。今年度最後の相談会ですので、いつもより、更に力を込めて取り組みます。
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2006年03月15日

未成年後見人に弁護士就任増加傾向

 たまたま見つけた「私法判例リマークス32号 2006年」13ページ掲載の高木多喜男さんのコラムから引用。

 家庭裁判所が未成年後見人の推薦を弁護士会に依頼する傾向が2005年から増えてきたという話です。一見良さそうな感じもしますが、子どもを監護教育することを弁護士に期待することは仕事の性質が異なることや、経済的負担、監督責任から生じる賠償責任など抱える問題を指摘しています。未成年後見人として法律上の損害賠償責任が生じた場合に備えて、大阪弁護士会では弁護士賠償責任保険で填補できるように保険会社と交渉中とのことです。
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2006年03月13日

神奈川県小田原市の地域包括支援センター概要

 11日の公開市民講座で配布されたチラシから引用(小田原市役所高齢福祉課作成)

(1)地域包括支援センターの役割
@地域の高齢者の状態を把握し、介護予防を推進する。
A高齢者や家族の総合的な相談を受付し、支援する。
B高齢者の虐待防止と権利擁護のための活動。
Cよりよい介護のためにケアマネジャーを支援する。

 ワンストップサービスを目指しているそうで、電話やセンター訪問で受けた相談を検討して、適切なサービス担当部門につなげる役割を果たすことになっています。

(2)設置場所
 中学校の区割りを基本に、小田原市内を5つの地域に分けて、各地域ごとに地域包括支援センターを設置しています。
@第1地区(小田原市早川835)→片浦、城南、城山中学校区
A第2地区(小田原市久野137)→白山、白鴎中学校区
B第3地区(小田原市清水新田271)→泉、城北中学校区
C第4地区(小田原市小八幡3−6−22)→酒匂、鴨宮、橘中学校区
D第5地区(小田原市曽我光海2−1)→鴨宮、千代中学校区

(3)地域包括支援センターの運営担当予定法人
@第1地区 →社会福祉法人西湘福祉会
A第2地区 →医療法人社団温知会
B第3地区 →社会福祉法人小田原福祉会
C第4地区 →医療法人尽誠会
D第5地区 →社会福祉法人積善会 
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2006年03月12日

公開市民講座終了

 来てくださった方、ありがとうございました。内容としては、よりシャープなものをご提案できるように、継続してがんばっていきますというところです。

 4月以降、地域包括支援センターの業務が開始されて、権利擁護関連その他でご質問に十分に答えられるように準備を進めていきます。
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2006年03月11日

ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者・家族の経済的負担、介護負担を軽減するための制度に関する質問

 山井和則衆議院議員(民主党)の質問主意書に対する2月24日付の政府の回答です。

質問 生存権に関する質問主意書

 日本国憲法は、第二五条第一項において「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」としているが、生活を営むためには、生命を維持することは大前提となる。ところが、人工呼吸器を装着できれば生命の維持が可能であるにもかかわらず、社会的支援の不十分さから、人工呼吸器の装着を選択できずに死亡に至る国民がいる。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 人工呼吸器をつけている自力で動けない患者の呼吸器を外せば死亡すると認識している者が、呼吸器を外して死に至らせた場合、これは殺人の罪(刑法第一九九条)にあたるか。
二 一の場合、たとえ本人の同意があったとしても、同意殺人の罪(刑法第二〇二条後段)にあたるか。
三 人工呼吸器をつけなければ必ず死ぬが人工呼吸器をつければ確実に生存できることが分かっている患者が、人工呼吸器を拒否して死亡した場合、これは一種の自殺にあたるか。
四 三において、真に自己の尊厳の意思からではなく、経済的な理由や周囲への配慮から人工呼吸器を拒否したことが明白な場合はいかがか。
五 平成一五年度厚生労働科学特別研究事業「ALS患者にかかる在宅療養環境の整備状況に関する調査研究」報告書によれば、ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の約七割が人工呼吸器をつけていない。その中には、経済的な負担に耐えられないと考えたことや、夜間も含めて二四時間の吸痰などの介護の手が確保できない、あるいは家族の過重な介護負担を懸念して装着を拒否する人も少なくないといわれるが、この現状をどう考えるか。
六 五のような状態を放置することは、人工呼吸器を必要とするのに、それを選択できない患者の生存権を侵すもので、憲法第二五条第一項に反するのではないか。
七 一般人の観念から経済的な負担や介護負担の懸念なく、純粋に患者の生きる意思により人工呼吸器をつける選択が可能なよう、法律に基づく施策の運営が適切になされなければ、それは憲法第二五条第一項違反の常態にあると考えるがいかがか。
八 人工呼吸器をつけて生存が確保される場合であっても、痰の吸引を含む介護を受託する事業者が少ない等の社会的な制約から、家族が継続してほとんど毎日休みなく、夜間の定時の吸痰等の介護に従事しなければならない状況では、その家庭は「健康で文化的な最低限度の生活を営」んでいるとは言い難いのではないか。

 右質問する。

回答 一及び二について

 犯罪の成否については、個別具体的な事実関係に基づき判断すべきものであるが、一般論として述べれば、御指摘の場合においては、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百九十九条の殺人の罪又は第二百二条の同意殺人の罪が成立することがあると考える。

三及び四について

 御指摘の「一種の自殺」がどのようなことを意味するのか必ずしも明らかではないこと等から、御指摘の場合が「一種の自殺」にあたるかどうかについて、お答えすることは困難である。

五について

 御指摘の平成十五年度厚生労働科学研究費補助金により実施された調査研究においては、調査対象となったALS(筋萎縮性側索硬化症)患者のうち、経済的負担、家族の過重な介護負担等を懸念して人工呼吸器の装着を拒否する者の有無等に関する調査が行われていないこと等から、お尋ねについてお答えすることは困難である。

六から八までについて

 人工呼吸器の装着を必要とするALS等の患者(以下「ALS等患者」という。)及びその家族の経済的負担や介護の負担を軽減するため、医療保険制度による訪問看護及び入院等に関する給付、特定疾患治療研究事業による患者等の治療費の自己負担額の一部又は全部の負担、在宅人工呼吸器使用特定疾患患者訪問看護治療研究事業による訪問看護に関する給付、介護保険制度及び障害者支援費制度等によるヘルパーの派遣に関する給付等を行っている。また、生活に困窮するALS等患者に対しては、生活保護制度による訪問看護及び入院等に関する扶助を行っている。さらに、ALS等患者を含む在宅の重度障害者に対する生活支援の実態調査及び効果的な支援方法に関する研究事業を行っているところである。
 ALS等患者については右に述べたような措置を講じていることから、ALS等患者に対する措置の現状が、憲法第二十五条第一項の規定の趣旨に反するものであるとは考えていない。
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2006年03月08日

精神保健福祉法第5条で精神分裂病から統合失調症へ用語変更された日

 kurokuro様からのお問い合わせへの回答です。

質問:精神保健福祉法5条の精神障害者の定義ですが、法5条でいう「精神分裂病」は「統合失調症」と改正されたのでしょうか。改正されている場合は、一部改正年月日を知りたいのですがご教示ください。

回答:2005年11月7日から条文が変更になりました。今年の4月1日から施行される障害者自立支援法(平成17年法律第123号)の制定にあわせて、いろいろな法律が変更されています。その中で、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律も変更されています。

 障害者自立支援法附則第44条『精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を次のように改正する。第五条中「精神分裂病」を「統合失調症」に改める。』としてあります。

 また附則第1条では、附則第44条は公布の日から施行すると定めています。というわけで、法律上は、障害者自立支援法が公布された2005年11月7日から、精神保健福祉法第5条の精神障害者の定義の条文は、精神分裂病から統合失調症に変更されたことになります。
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2006年03月06日

「その他」と「その他の」の相違

 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条では、精神障害者の定義をしています。「この法律で『精神障害者』とは、統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者をいう。」としています。

 公用文に使う用語で、「その他の」とは、前に掲げる用語を例として掲げ、「その他の」の後に続く抽象名詞には、具体的事例も含まれます。つまり、「精神疾患を有する者」には、「統合失調症」、「精神作用物質による急性中毒又はその依存症」、「知的障害」、「精神病質」が含まれます。

 よって、精神疾患がある者が精神障害者になります。精神疾患とは、国際疾病分類(ICD−10)の区分になります。認知症も該当します。また、成年後見制度での認定条件とは異なります

 公用文に使う言葉で、「その他」とは、並列して使いますので、「その他」の前に掲げる事例は「その他」の後に続く名詞に含まれないことになります。
posted by 守屋行政書士事務所 at 06:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 用語解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月02日

介護サービス情報公表制度開始

 4月1日から、改正介護保険法が施行されます。その中で、介護サービスの情報公表が制度化されることになっています。介護保険の給付対象になっているサービスを提供している事業者の運営状況を調査し、その結果をインターネットで公開することになっています。

 2006年度では、次の9種類のサービスが調査対象です。
@訪問介護
A訪問入浴介護
B訪問看護
C通所介護(デイサービス)
D特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム)
E福祉用具貸与
F居宅介護支援
G介護老人福祉施設
H介護老人保健施設

 調査対象項目の中には、成年後見制度に関連する質問もあります。利用者の判断能力に障害がある場合の成年後見人との契約、成年後見制度を推進している団体の連絡先の掲示など、成年後見制度の取り組み状況をチェックすることになっています。
posted by 守屋行政書士事務所 at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする