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守屋行政書士事務所HP

2005年08月31日

訴訟代理の項目を作って公証役場に持っていくとどうなるか

 任意後見契約の代理権設定に関して、法務省令の見本(1号様式)では、紛争処理に関する事項を次のように定めています。

L 以上の各事項に関して生ずる紛争の処理に関する事項
L1 裁判外の和解(示談)
L2 仲裁契約
L3 行政機関等に対する不服申立て及びその手続の追行
L4・1 任意後見受任者が弁護士である場合における次の事項
L4・1・1 訴訟行為(訴訟の提起、調停もしくは保全処分の申立てまたはこれらの手続の追行、応訴等
L4・1・2 民事訴訟法第55条第2項の特別授権事項(反訴の定期、訴えの取下げ・裁判上の和解・請求の放棄・認諾、控訴・上告・復代理人の選任等)
L4・2 任意後見受任者が弁護士に対して訴訟行為及び民事訴訟法第55条第2項の特別授権事項について授権をすること
L5 紛争の処理に関するその他の事項(別紙「紛争の処理等目録」記載のとおり)

 さて、これは見本ですので、実際に任意後見契約を締結する場合には、当事者の意向により変更はOKです。訴訟行為に関して弁護士に権限を限定する記載になっている理由は、後見人の大多数が本人の親族など法律に携わる経験が乏しいために、後見事務の対象を財産管理と身上監護に実質的に限定する意味もあります。わけのわからない人に法廷に登場してもらいたくないという考えです。

 ところが、L4・1の訴訟だけではなく、L1の示談もL2の仲裁契約もL3の行政機関への不服申立ても通常は、弁護士の仕事です。ということは、訴訟じゃなくてもしろーとさんが登場するわけでして、まあ、司法の権限だけは死守することになっているのでしょうか。

 これに関連して、証拠がはっきりしている少額訴訟の対象になるような事件でしたら、弁護士や司法書士でない人でも対応できますので、訴訟行為に代理権を付与してもいいんじゃないかということをとある公証役場に確認してみたところ、委任者(本人)が本当に訴訟行為を委任したのかを公証人は質問するという回答でした。

 将来の紛争に備えて、非法曹業者に権限を与えることを恐れているようです。紛争が生じたらその都度弁護士に依頼して欲しいという回答です。L1〜3の項目との整合性がとれませんので、なんとなくあいまいのまま進行しているともいえます。公証役場は独立業者なので、公証人によって取り扱いが異なることもあります。

 成年後見制度を除いた場面では弁護士法の規制がかかっていてできないことが、法定後見では、OK。任意後見では、一部分だけは認め、残りは積極的に事実上規制する部分です。実際には、面子にこだわらず、本人様にベストな選択ができるように、代理権項目を設定することが求められるでしょう。
posted by 守屋行政書士事務所 at 15:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月30日

任意後見契約の代理権目録の記載

 任意後見契約を締結する場合の代理権目録を2号様式で作成する場合には、1号様式のようにあらかじめ記載されていなく、契約当事者が何を代理するかを設定します。この場合、何を代理するかを列挙しても、ひとつひとつの項目をある程度抽象的にしないと、抜け落ちる可能性があります。しかし、包括的に委任する場合でも抽象的過ぎては、今度は具体的に何を指すのかが争いの元になることもあります。

 2号様式の代理権目録の記載事例を日本公証人連合会が作っています。これを参考に実務が行われていますが、試行錯誤の側面もあるようです。
posted by 守屋行政書士事務所 at 13:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月29日

任意後見契約に関する法律第3条の規定による証書の様式に関する省令(平成12年法務省令9号)

 官報に掲載される介護保険関係の政令・省令をまとめているウェブサイトから表題の省令を見つけました(PDF)。

 任意後見人に与える代理権項目を決める場合には、1号様式では例えば、紛争処理項目に関して、仲裁は任意後見人、裁判は弁護士に分かれて設定されていますが、少額訴訟になる場合には、弁護士でない任意後見人でも担当できるくらいの簡易さがありますので、訴訟の一部を非弁護士である任意後見人が担当しようと想定する場合には、2号様式で記載することになります。

 また、訴訟行為に対する職業上の制限が任意後見人には当てはまりません。実際にできるかどうかは別として、原則としては、法定後見と同様に包括的に代理できるようにはなっています。
posted by 守屋行政書士事務所 at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 報告書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月28日

任意後見契約の方式

 任意後見契約に関する法律第2条の定義です。任意後見契約とは、
@委任者が受任者に対して
A精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な状況における
B自己の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務の全部または一部を
C委託し、その委託に係る事務について代理権を付与する委任契約であり、
D任意後見監督人が選任されたときから、その効力を生じる定めがあるものを任意後見契約といいます。

 任意後見契約は、法務省令で定める様式の公正証書でなければなりません(任意後見契約法第3条)。法務省令とは、任意後見契約に関する法律第3条の規定による証書の様式に関する省令(平成12年法務省令9号)です。この省令に基づき、日本公証人連合会が任意後見契約公正証書のサンプルを作り、契約書を締結しています。

 任意後見人が本人のために何を代理するかに関しては、詳細な代理権目録を定めているのが法務省令9号の1号様式であり、契約当事者間で任意に代理権項目を設定するのが2号様式です。
posted by 守屋行政書士事務所 at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月27日

岡山県の地域包括支援センター計画は進んでいる?

 たまたま見つけた福祉系ウェブサイト「WAM NET」から、新聞記事の引用です(シルバー新報 2005年6月10日付記事)。

 地域包括支援センターの具体的計画に関して、岡山県は予算と人員を手厚く配分し、プランを具体化しているという報道です。
posted by 守屋行政書士事務所 at 20:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 報告書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月26日

地域包括支援センターの役割

 来年4月1日から施行予定の改正介護保険法に基づき新たに各市町村に設立されることになった地域包括支援センターの担当業務に関して、介護保険の被保険者に対する虐待の防止及びその早期発見のための事業その他の被保険者の権利擁護のため必要な援助を行う事業は、必ず実施することになっています。国会に提出された法案では、任意に実施するとなっていたことが必ずやることに修正されたようです。

 成年後見人として、家族や介護施設などでの虐待防止や、財産権を含む人権擁護活動に取り組むことが想定されています。

 泉房穂衆議院議員(民主党)の質問に対する回答では、被保険者に対する虐待の防止及びその早期発見のための事業その他の被保険者の権利擁護のため必要な援助を行う事業としては、高齢者等からの権利擁護にかかわる相談に対応すること、成年後見制度の円滑な利用を図るため、普及啓発及び情報提供を行い、成年後見人となるべき者を薦めることができる団体の紹介を行うこと等を考えており、これらの事業を通じて、認知症等により判断能力の低下した被保険者がその選択に基づき介護保険サービスを利用することへの支援が図られるものと考えていると説明しています。

 なお、この権利擁護事業は、介護保険法に基づく事業ですので、障害者自立支援法などが関連する障害者に適用される事業ではないと解釈されています。
posted by 守屋行政書士事務所 at 19:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月25日

香川県東かがわ市で幼稚園児保護者対象に発達障害の啓発活動開始

 Yahoo!ニュースを経由して、四国新聞の25日付記事から引用。学習障害や注意欠陥多動性障害などの発達障害の早期発見と対策のために、香川県東かがわ市で、幼稚園児の保護者などを対象に、発達障害の啓発活動を始めたという記事です。

 発達障害者支援法に基づく行政の事業で、香川県内では初めての取り組みだそうです。
posted by 守屋行政書士事務所 at 17:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 報告書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月23日

後見人の報酬額決定、所得の損失補償なし

 成年後見の参考書には「後見事務処理のため、自己の事業に専念できず、その結果、多少事業収入が減少したとしても、その減収は当然には後見人に対する報酬に加算されるべきものではないとした事例」として掲載されている事件です(『家庭裁判月報』14巻5号 1962年)。

 昭和36年の事件です。甥2名の後見人に就任し、後見事務のために、経営する運送業が経営不振になったとして、後見人が減収分を後見人に対する報酬として請求した事件です。

 審判では、後見人の所得補償請求を認めず、後見人に就任する直前1年の1日あたりの平均賃金を算出し、その金額に後見事務を処理した日数を掛けて、報酬額を算出しています。「減収はいわゆる得べかりし利益の損失として別途請求するは、当然に後見人に対する報酬に加算さるべきものではないから申立人に対しては、後見人として実質的に事務処理をなした日数分の日当を報酬として支給すれば足る」
posted by 守屋行政書士事務所 at 08:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月20日

認知症や障害を抱える人の財産被害、6割以上が親族知人から

 19日の朝日新聞から引用。全国社会福祉協議会の調査報告です。地域福祉権利擁護事業を利用している認知症高齢者、知的障害者、精神障害者1181人からのアンケート調査です。

 報道では、金額の多少を問わずなんらからの財産被害を体験した割合はなんと94%に上っています。誰から被害を受けたかといえば、子供から(27%)、知人・友人・近隣住民(15%)、兄弟(9%)などの身内・知り合いからの被害が65%以上と報告されています。
 被害者から取得した金銭は、奪った人の借金の返済に充てられる事例が多いようです。

 一方、訪問販売事業者から被害を受けた割合は、22%でした。身内である加害者が被害者の介護や生活支援をしているために、被害に気付いても外部に訴えにくい現状があります。職業専門家である第三者後見人が対応する必要があります。
posted by 守屋行政書士事務所 at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 報告書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月19日

記事修正のご報告

 6月16日の後見人の仕事のご説明の記事、6月18日の成年後見制度の利用費用の記事、6月20日の任意後見契約の代理権目録の記事に対して、それぞれ、追加・修正をしました。ご覧ください。

 ポイントは、任意後見・法定後見(保佐・補助含む)に立候補するには、法定欠格事由を除き、誰でもできるようになっています(もちろん、家庭裁判所の調査をパスする必要があります)。したがって、○○の職業だから信頼できるというのが直ちには成立しません。あくまでも具体的業績と情報公開により、お客様と監督する裁判所や監督人からの信頼を獲得できる制度になっています。
posted by 守屋行政書士事務所 at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月18日

後見人の報酬額決定の根拠

 法定後見における成年後見人の報酬請求に対する家庭裁判所の報酬決定方法は公開されていません。公開しない根拠としては、報酬額を決定する審判は裁判の一種ですので、裁判官を拘束する基準を作ることはできないことや、基準があったとしても家庭裁判所内部の業務処理の目安であり、拘束力があるように理解されないように、公開をしないことなどがあるようです。

 30年以上前の審判事例が公表されています。東京家裁昭和49年2月28日審判(家庭裁判月報26巻8号)では、両親が交通事故で死亡し、未成年後見人に就任した弁護士の報酬付与申立てに対して、請求どおりに200万円を報酬を認めています。

 なぜ、200万円になるのかの根拠は出ていませんが、約2年に渡る後見事務の期間の仕事が書かれています。
@約2500万円の相続債務の整理。債権者との減額交渉。不動産の処分。
A交通事故の自賠責保険請求。事故相手車両との損害調整。
B生命保険金請求と支払済み保険金の管理処分。
C後見人就任時18歳の高校生であった被後見人の生活維持と監督。

 30年以上前の事件ですが、1ヶ月あたりの報酬額は10万円に届かず、また業務内容も弁護士の仕事として受注すればより多額な報酬請求金額になることは予想できます。後見人の報酬額といえば、月間いくらの金額だけが一人歩きする傾向がありますが、具体的な仕事の実績がやはり問われています。
posted by 守屋行政書士事務所 at 06:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月17日

成年後見人の解任事由 後見の任務に適しない事由

 成年後見人の解任事由を定めた民法第846条の「後見の任務に適しない事由」の審判事例です。

 大阪高裁昭和33年7月1日決定(家庭裁判月報10巻9号 68ページ)です。禁治産者の後見人に対して、後見人の仕事をしないから解任したという事例です。解任理由を引用します。

 「事件本人が病院に入院中にもかかわらず、ほとんど見舞いにも行かず、事件本人の転出証明書、布団等も持って行かず、また米も持参するといいながら持参もせず、わずかに毛布2枚と袷(あわせ:和服の一種?)1枚くらいを持って行った程度で、あとは病院の方で事件本人の面倒を見てやらねばならぬような状態であり、事件本人の入院費のごときも同人の資産状態や抗告人(→後見人)の営業、その日常生活から考えて、やろうと思えば左して困難とも思われないのに、再三にわたる病院からの督促にもかかわらず、常にその支払を怠りがちで、既に12万余円もの費用を滞らせたこともあり、そのため同病院も困惑の末退院の通知を出さねばならぬほどの思いであったこと、また抗告人(→後見人)は肥料商の営業上の必要からか、しばしば外泊旅行をして毎月半月以上も家を留守にしがちであり、事件本人の世話もあまりよくできない事情にあることが認められる。そうすると抗告人には事件本人の後見人としての任務に適しない事由があるものといわねばならない」
posted by 守屋行政書士事務所 at 13:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月11日

成年後見人の解任事由 著しい不行跡

 成年後見人の解任事由に関して、民法第846条の著しい不行跡(ふぎょうせき:行いがよろしくないこと)の説明書に対する説明です。

 当事務所でも参考図書にしている岡本和雄『家事事件の実務 成年後見』(日本加除出版 2001年)62ページに著しい不行跡の例として、「不倫行為を(成年後見人の)任務に適しない行為の判断事由の一部とした事例がある」と説明しています。

 この裁判を掲載している雑誌を調べてきたところ(大阪高裁昭和30年4月25日決定 『家庭裁判月報』7巻5号 47ページ)、不倫じゃなくて、恋愛関係に対して、親族が世間体上よろしくないとして、女性の後見人の解任を求め、それを裁判所が認めていることが決定理由として書かれています。

 もともとの紛争は、昭和20年頃の事件ですので今から60年ほど昔になります。その時代の考え方がよく反映されてはいますが、現在では性差別裁判ともいえます。
posted by 守屋行政書士事務所 at 11:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月10日

成年後見人解任申立て審判前の保全処分

 成年後見人に不正な行為、著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるとして、家庭裁判所に成年後見人の解任の申立てをした場合に、その審判が出るまでは解任請求された人物が後見事務を遂行できることになりますので、職務執行停止を請求し、後見事務を別の人物に任せることを申立てすることができます(職務代行者の選任)。

 職務代行者が選任された場合には、報酬請求もできます。

 
posted by 守屋行政書士事務所 at 07:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月09日

登記事項証明書オンライン申請の電子証明書

 成年後見制度に関する登記事項証明書をインターネットを通じて請求する場合の現状で使える電子証明書です。いろいろな会社が電子証明書なるものを販売していますので、何を購入したらよいか迷うところが大きいのですが、成年後見制度の登記事項証明書を請求できる証明書は限定されています。

 同じ法務省管轄の仕事では利用できる電子証明書が、成年後見の登記事項証明書オンライン請求には使えない理由はよくわかりません。

@「商業登記に基礎を置く電子認証制度」を運営する電子認証登記所
A「AccreditedSignパブリックサービス2」を提供する日本認証サービス株式会社
B地方公共団体による「公的個人認証サービス」に係る認証局の電子証明書(これは、本人申請だけ。代理人による申請手続には使用不可)

 
 料金
@オンラインでない請求方法
登記事項証明書 →1000円。
登記されていないことの証明書 →500円。

Aオンライン請求
登記事項証明書 →電子的な証明書(登記事項証明書がインターネットを通じて交付される)の場合には、700円。紙(郵便で送られてくる場合)の証明書は750円。
登記されていないことの証明書 →電子的な証明書は400円。紙の証明書は450円。


 それぞれ、郵便切手(メール便)代金とインターネットバンキングの手数料がかかりますが、一応、ネット環境を利用したほうが少しは金額が安いといえるかもしれません。

 登記されていないことの証明書は各種資格試験や営業許可の申請などにも使われます。成年後見関係だけではないので、ご自分の証明書を請求した経験がある方も多いかもしれません。
posted by 守屋行政書士事務所 at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月07日

契約になじまない障害者等(触法・虞犯障害者)の法的整備のあり方勉強会開催

 Profitの仲間たち経由で社会福祉法人宮城県社会福祉協議会のニュースです。

 当事者間の契約で利用されている知的障害を抱えている方々対象のサービスに関して、行政主導の「措置」を積極的に活用できるように見直していこうという勉強会の報告です。
posted by 守屋行政書士事務所 at 16:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 報告書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月06日

未成年者でも”成年被後見人”

 成年後見制度を利用できるのは、20歳以上の成年者だけではなく、未成年者でもOKです。民法第7条では、後見開始申立て権者として、未成年後見人と未成年後見監督人を列挙しています。民法第838条2号では、後見開始の原因として、後見開始の審判があったときとしています。

 「親亡き後の問題」として語られることが多い事例です。子供に知的障害がある場合に、両親がいなくなったあとの、その子供の支援の仕組みをどうしようかという問題です。法定後見の申立てをしたり、親が子を代理して任意後見契約を結ぶことなどが対策として考えられます。

 それでは、親も子も事理弁識能力に障害を抱えていた場合にはどうするか? 親へも子にも成年後見制度を活用することになります。この場合、当事者とは親族関係にない第三者が親と子それぞれの成年後見人に就任したとしても利益相反行為には該当しません。利益相反行為とは、被後見人が損をして、後見人が得をすることを想定しているからです。

 保佐及び補助に関しては、本人が独立して法律行為をすることができませんので、財産管理を中心に職務を担当する保佐・補助制度は未成年者には想定されていません。よって、親などの法定代理人(親権者・未成年後見人)が支援することになります。任意後見制度に関しては、本人に意思能力があれば、法定代理人の同意を得れば、未成年者でも任意後見契約を締結することができます。しかし、民法上、未成年後見制度があるので、子が未成年の間は、任意後見監督人が選任申立てできないことになっています。
posted by 守屋行政書士事務所 at 15:42| Comment(1) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月01日

後見人権限の共同行使・事務分掌の登記

 成年後見人等が複数選任された場合に、その権限を共同して行使する家庭裁判所で決定した場合、あるいはその事務を分担(分掌:ぶんしょう)すると決めた場合には、裁判所書記官がその審判を受けて、後見登記をすることになります。

 また、既に定めた上記の権限行使規定を取り消す場合にも取消申立ての審判を経て、登記されます。
posted by 守屋行政書士事務所 at 12:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 制度解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする