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守屋行政書士事務所HP

2005年07月30日

複数の成年後見人がいる場合の意思表示の相手

 複数の成年後見人等が存在する場合には、意思表示の相手側に対して、成年後見人等の側からは、無権代理行為にならないように、登記事項証明書とともに、内部の取り決めを示す書類を提示すれば、誰がその取引に関して、権限がある当事者であるのかを明示することができます。

 相手側は、複数の成年後見人等がいる場合には、共同行使や権限分掌の定めがあったとしても、意思表示は、その取り決めに関係なく、成年後見人等の誰か1名にすればOKとなっています(民法第859条の2、第3項)。成年後見人等が全員一致している書類を得る必要は法的には必要ありません。

 ただし、もめそうな雰囲気がある場合には、予防策として、誰が権限ある当事者なのかを明示する書類をもらっておくことが時間の無駄を省くこととしては、よいかもしれません。
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2005年07月28日

湘南ライナス学園オープンスクール開講のお知らせ

 26日付、Yahoo!ニュース経由で毎日新聞の記事です。神奈川県小田原市の湘南ライナス学園が8月3〜5日にLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)、不登校などの小中高生を対象に初めてのオープンスクールを開くという記事です。

 同校は、教育学や心理学、医療の専門家でチームを組んでLDやADHDの子供たちに指導プログラムを作成している。藤沢市内でフリースクールを開校するNPO「ライナスの会」が前身

 オープンスクールでは、野草からドライフラワーを作る実験や、話し合いで自分の特性を理解するプログラムなどが組まれている。
 
 オープンスクールは午前10時〜午後2時。30日午前10時半から事前の合同説明会を実施する。定員20人。参加無料だが、教材費など1000円程度は実費負担となる。27日締め切り。申し込み、問い合わせは同学園(0465・24・1131)
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2005年07月27日

医療契約の締結と医的侵襲行為の同意承諾

 医療契約の締結というのは、繰り返しになりますが、成年後見人(任意後見人)の職務のひとつになっている病院を利用することに関する金銭の支払などに代表される契約のことです。被後見人の財産権の代理行使とみなされています。一方、医的侵襲行為(いてきしんしゅうこうい)とは、個々の治療を指します。これは被後見人の一身専属権に関することですので、他人がとやかく言う権利はないために、本人が意思表示できなくなった場合にどうしようかというのが問題になっています。

 したがって医的侵襲行為に対しては、本人の人生観や宗教的考え方を重視し、事前によく話し合って、尊厳死も含めて、書面等に記録しておくことがトラブル防止に役立ちます。成年後見人に就任してから、あるいは任意後見契約を締結してから時間がなく、被後見人と意思疎通ができなくなってしまった場合、あるいは、もともと意思表示がうまくできない方の場合には、何もできないことが成年後見制度の大原則です。

 医的侵襲行為に対しては、本人の家族であっても利益相反行為になることもあり、また、家族といってもその範囲をどこで線を引くのかが問題になり、家族の意思表示代理は厳密には認められません。実際は、まあ、いいんじゃないのというところで、家族の同意に基づく治療の選択がなされてることが多いとは思いますが。

 さて、現実には医的侵襲行為に対して、かなりの数の成年後見人が同意していることを合法化する考え方としては、身上監護義務債務の確定があります。身上監護とは、被後見人がベストな医療サービスを受けられるように努力することです。債務の確定とは、病院と医療契約(入院契約)を締結しても、具体的に何をするのか(治療行為=医療サービスの提供項目)が決まらないと、お金をいくら払えばよいのかがわからない(被後見人の財産の処分ができない)ために、医的侵襲行為(具体的な治療)に対して、それを確定する必要があるということです。

 さて、医的侵襲行為に対する成年後見人(任意後見人)の同意・承諾(意思表示の代理)をするために、その範囲を区分する考えもあります。軽微な治療や検査は代理権行使できるとするものです。手術や抗がん剤投与などの重要な決定は、医師にお任せすることになります。この場合、担当医師にお任せといっても、100%の丸投げではなく、後見人も決定権者にのひとりになります。そうなると、堂々巡りになりますね、ということでグレーゾーンのまま進行中が現状です。
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2005年07月25日

医療行為の法的性質

 病院を利用することは、@診察・検査・治療などを医師に依頼することA@に加えて、病院施設を利用すること(入院)の契約を利用者(患者)とサービス提供者(病院・医師)が契約し、その契約が履行されていることを意味します。このうち、財産権の処分行為(診察・入院=病院施設利用契約の締結と代金の支払い)は、成年後見人(任意後見人)に本人を代理する権限があります。しかし、診察や検査を含めた個別の医療行為は、患者本人の生命・身体・健康という一身専属権の利益に係わることですので、患者本人に対する医療サービス提供者(医師)の説明とその説明を聞いてからの患者本人の同意が法律上、必要になっています。

 例外的に、精神障害の保護者になっている後見人と保佐人には、精神障害者に医療を受けさせる際に、医師の指示に従う義務があります(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第22条)。しかし、従う義務があるといっても、医師の説明義務が免れるわけではありません。

 治療や検査の判断そのものは、高度に専門分野ですので、患者本人が医療経験者でなければその本質的意味はつかめないことだと思います。しかし医師の裁量で済まされていたことから、患者本人の自己決定権の尊重と自己決定するための情報公開・説明義務(インフォームド・コンセント)が求められる時代に転換しています。よって、成年後見人の同意はどうするんだと問題になっているわけです。

 通説では準委任契約に位置づけられている診療契約では、個別具体的な医療行為まで患者が同意しているとは、解釈されていません。個々の治療行為ごとに同意と承諾を得なければ、刑事責任(傷害罪)と民事責任(不法行為)を追及されます。治療行為に対して患者が同意・承諾することは違法性阻却事由(いほうせいそきゃくじゆう)になるために、病院側は熱心に成年後見人に対して同意を求めることをしています。

 さて、治療行為に対して同意や承諾をするということは、同意・承諾する能力が備わっていなければなりません。同意・承諾の対象は@医療契約の締結に関する同意・承諾とA医的侵襲行為の同意・承諾に分かれます。
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2005年07月24日

成年後見と医療行為の同意

 成年後見事務の中の医療に関する行為については、財産権の行使に含まれる医療契約の締結・解除は成年後見人の権限ですが、具体的な治療(医的侵襲行為)に関する代理権や同意権を行使する権限は成年後見人にはありません。任意後見契約を締結する際の法務省令に基づく定型の代理権目録には、医療に関する事項として、@医療契約の締結・変更・解除及び費用の支払A病院への入院に関する契約の締結・変更・解除及び費用の支払が設定されています。

 医療成年後見人(任意後見人)に成年被後見人等への医療行為に対する同意する権限がないことが現行成年後見制度の規定であり、通説です。この理由は、そもそも権限がないというよりは、結論の先送りといえます。

 成年後見制度導入に際しての法務省の解説書では、被後見人等への医療行為に関する成年後見人の同意権・決定権に関しては、社会一般の合意がなく、本人の自己決定権や基本的人権との抵触が解決されていないので、緊急事態の場合には、法的には緊急避難や緊急事務管理の論理で対処しようということにしています(『成年後見制度の改正に関する要綱試案補足説明』)。

 ところが、実務上は、病院から同意を求められることはよくあるようです。司法書士で構成する「リーガルサポートさっぽろ」のアンケート(PDF)では、回答者の6割以上が医療行為に関して医療機関から同意を求められた経験があるとしています。

 同意を求められた医療行為には、検査、予防接種、投薬、手術、延命措置などの回答があります。成年後見人が同意をしなかった場合の病院の対応予告には、同意をしなくても医療行為をするという回答のほかに、転院させるとか、高度な治療は行わないと半分脅しているとも受け取ることができる回答がなされています。正当な理由なしに診療を拒むことは、医師法19条に反し、診療拒否の結果患者によくない結果が生じた場合には、医師の過失となり責任を追及されるのですが。

 成年後見人であってもなくても、医療行為に同意をした場合に、医療ミスがあったらその責任を取るのは、後見人や本人ではなく、担当医師であり、医師を雇っている病院です(公営の病院の場合には国や自治体も)。どうして同意することにこだわるのでしょうか。刑事・民事の責任を負うことを回避したいことからきています。医療行為の法的性質は次回のテーマにします。
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2005年07月23日

東京都による不当表示有料老人ホーム事業者への行政指導

 広告*消費者問題Blogから。不当景品類及び不当表示防止法と有料老人ホームに関する不当な表示(平成16年4月2日 公正取引委員会告示)に基づいて、東京都が有料老人ホームを経営する29事業者に初めての行政指導をしたという記事です。

 事業実態や具体的サービスの提供内容が宣伝広告と異なったり、肝心なことが表示・説明されていないことが多いようで、信頼感を得られない業界との印象も残すようです。有料老人ホームに入居するためには、住宅建設に匹敵するくらいの高額料金を支払うところもあり、とても大きな買い物になります。

 
 「有料老人ホーム」をキーワードで検索した結果表示されたウェブサイト
@社団法人全国有料老人ホーム協会
A「Yomiuri Weekly」の記事から『5つの落とし穴 間違いだらけの有料老人ホーム選び
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2005年07月21日

生活保護受給者は成年後見制度を利用できない?

 タイトル通りの説明をして、誤解を招いている人がいるので、解説です。制度を活用する権利は平等にありますので、生活保護受給者であろうが、ニートであろうが年収50万円以下の人であろうが、誰でも成年後見制度を利用できます。生活保護受給者が後見開始審判を受けた実例もあります。

 なぜ、生活保護受給者が成年後見制度を利用できないという人がいるかといえば、費用の負担を誰がするのかという問題が解決されていないからです。特別区の区長を含めた市町村長の後見等開始申立てと制度適用後の報酬・費用の支払に対して、金銭収入が少ない人を支援するための成年後見制度利用支援事業を具体的に制度化している自治体は非常に少ないです。全体の2割の自治体しか整備していないといわれています

 一方、生活保護の支払対象に成年後見に関する費用は現状では認めていないので、カネをどこから持ってくるのかが解決されていません。生活保護受給者の利益集団も道路建設のような族議員ができるほどの強大な権力を持っていないので放置されている状況だと思います。よって、生活保護を受けている人は成年後見制度を利用できないと説明する者が出てくるのではないでしょうか。

 成年後見制度利用支援事業を制度化している自治体のHPでは、制度の助成対象者として、生活保護受給者又は準じると認められる方と表記しているところもあります(神奈川県川崎市幸区)。また、地域福祉権利擁護事業(福祉サービス利用援助事業)では、生活保護受給者はサービス利用料金が無料と表記しています(岡山県岡山市)。

 
 国会議事録から。2005年5月17日、参議院厚生労働委員会での小林正夫議員(民主党)の質問と回答です。
小林正夫議員「成年後見制度は権利を守る制度ということですから、介護保険や生活保護から後見費用を出す仕組みを検討していくべきだ、こういうふうに私は思いますけれど、このことに対してどうでしょうか」

中村秀一厚生労働省老健局長「私ども、補助事業といたしまして平成十三年度から実施いたしておりますが、成年後見制度の申立てや利用に係る費用、ただいま御答弁がありましたけれども、そういった事業につきまして、低所得のために御利用ができないような困難なケースの場合に、市町村がその費用を一部補助した場合には国がその費用のまた半分を国としても補助をするという、私ども名付けております成年後見制度利用支援事業をやってきたところでございます。平成十六年度では約二割の市町村がこの成年後見制度利用支援事業を実施していると、こういう状況になっております。
 私どもといたしましても、介護保険制度の立場から、それから先ほどの、高齢者の方々のいろんな被害に遭わないようにするということが大事でございますので、今回の改正でも包括的支援事業の中にまた修正で加えていただきましたので、権利擁護の側面は頑張ってまいりたいと思います」

西博義厚生労働副大臣「介護保険、それから生活保護等を利用して後見制度というお話でございました。生活保護につきましては、これを、費用をここから支給するということについては、その実情、それから現場の皆さん、特にケースワーカーの皆さんとか、日ごろ接していらっしゃる皆さんの御意見も聞くことが必要だというふうには基本的には思っておりますが、そもそも生活保護の対象の皆さん、財産管理という側面からは余り可能性は少ないんじゃないか、財産のおありの方は基本的には生活保護ということにはなりませんので、そういうことは想定しにくい。
 日常のことに関しては、これは一つは施設入所をしていただくことを考えるとか、ケースワーカーの皆さんが日ごろの細々としたことについては対応していただいている場合がほとんどだというふうに思っておりまして、そういう意味では、直接成年後見制度の状態が必要だという人は少ないんでは、そんなケースは少ないんではないかというふうに考えております。ただ、先生今例を挙げられましたように、お金を持ってなくても大変な損失を被るというようなケースもなきにしもあらずですから、そこは若干また現場の実情は聞いてみる必要はあるかなというふうに思ってはおります。
 介護保険制度に基づくこのことにつきましては今局長から御報告申し上げましたが、地域支援事業の中で各市町村がこの成年後見制度の申立ての費用、それから鑑定の費用、それから後見人への報酬等の一部を補助する事業を実施しておりまして、この実情は今報告申し上げましたとおりですが、まだまだ十分行き渡っていないというところから、更に充実を図る必要があるというふうに考えているところでございます」

 とりあえず、先送りのようです。
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2005年07月18日

成年後見人の解任

 民法第846条では、「後見人に不正な行為、著しい不行跡その他後見の任務に適しない事由があるときは、家庭裁判所は、後見監督人、被後見人もしくはその親族もしくは検察官の請求によってまたは職権で、これを解任することができる」と定めています。この規定は、保佐人・補助人、成年後見監督人等の解任理由としても使われています。

@不正な行為とは、成年被後見人の財産の使い込みや、他人の財産の担保として抵当権を設定し、抵当権が実行される事態を招くことなどが一例になります。

A著しい不行跡とは、後見事務だけでなく広範囲で成年後見人としてふさわしくない行為があった場合を指します。

B後見の任務に適しない事由とは、後見人としての職務怠慢、善管注意義務違反、家庭裁判所の命令違反、被後見人との関係の破綻、後見人の犯罪などが該当します。

 
 解任手続をするためには、家庭裁判所に成年後見人解任申立てをします。申立権者である親族というのは、後見等開始申立ての4親等(2親等に緩和予定)と異なり、法律上の親族の範囲になります。つまり、民法第725条の6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族という非常に範囲が広くなっています。 
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2005年07月16日

小田原市の地域福祉権利擁護事業利用者数

 『小田原市障害者福祉計画』から。2004年の報告書だと思われます。相談件数29件、契約件数5件、解約1件。非常に少ないです。

 地域福祉権利擁護事業とは、厚生労働省主導の全国各地の社会福祉協議会が実施している福祉サービスです。福祉サービス利用援助事業とも称しています。利用者本人と社会福祉協議会との契約により開始・終了します。

 具体的な事業範囲は、3つに分かれます
(1)福祉サービス利用援助
@福祉サービスの利用・利用中止するための手続
A福祉サービスの支払手続
B福祉サービスの苦情解決制度を利用するための手続

(2)日常的金銭管理サービス
@年金・福祉手当の受領に必要な手続
A医療費の支払手続
B税金・年金保険料・公共料金の支払手続
C日用品等の代金支払手続
D@〜Cの支払に伴う預金の払い戻し、預金の解約、預金の預け入れ

(3)書類預かりサービス
@年金証書
A預貯金通帳
B不動産の権利証
C契約書類
D保険証書
E実印・銀行印
Fクレジットカード、その他必要書類
(以上、社団法人日本社会福祉士会編『成年後見実務マニュアル』23ページ)

 
 料金は、非常に安く、お買い得なサービスです。職員・組織・事業に対して行政からの補助が出ているためです。

 もっともこの事業サービスを使うためには、利用者本人との契約が必要とうたっていますが、実際には、100%の完全な理解を求めるために契約内容の説明を尽くしてから契約書にサインさせるというよりは、背後の組織が明確な団体のお値打ち感のあるサービスを利用しましょうねとサインさせる感覚だと思います。このあたりは、他の商品購入と同じです。しかし、使って損はなく、役に立つので、検討する価値がある商品です。

 成年後見制度とは、契約能力の有無と、扱う対象、消費金額などが異なります。また管轄省庁が成年後見制度は法務省、地域福祉権利擁護事業は厚生労働省です。
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2005年07月15日

発達障害支援シンポジウム

 昨日14日、神奈川県発達障害支援センター開設記念のシンポジウムが開催されました。大学教授の講演のほか、自閉症の子の親の会・福祉施設・神奈川県担当者のこれまでの取り組みが披露されました。

 発達障害者に対して、成年後見制度の利用をどのように考えているかと質問したところ、神奈川県自閉症児・者親の会連合会の肩書きでパネラーをしていた方が、回答してくれました。

 福祉施設利用契約締結と(消費者)被害発生防止のために、(自閉症が)軽中度の方は、保佐・補助を薦めたい。重度自閉症の方への後見制度活用に関しては、権利制限があるので、制度適用を躊躇するというお答えでした。

 療育手帳の交付対象が知的障害があると判定された人になっていますので、神奈川県の担当者も全ての発達障害者を支援することには消極的なコメントでした。したがって、任意後見の活用のその他使えるものは何でも利用しましょうという精神と、具体的な働きかけをしていくことには変化がないようです。
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2005年07月14日

市町村長による成年後見申立て手続の見直し

 増加する悪質住宅リフォーム犯罪への対策会議報告書(PDF)の中で、老人福祉法第32条、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第51条の11の2、知的障害者福祉法第27条の3に基づく市町村長(東京23区の区長含む)による後見等開始申立て基準に関して、7月中に基準を変更する通知をするという厚生労働省の見解が掲載されています。

 内規で定める4親等以内の親族確認が困難であるので手続を緩和することは既に報じられていますが、見直し案が掲載されています。

@市町村長による申立てに先立って、「4親等以内の親族」の有無を確認するとしていたところを、「2親等以内の親族」の有無を確認することを原則とする。
Aただし、「3親等または4親等の親族であって、申立てをする者」の存在が明らかである場合には、市町村長による申立ては基本的に行わない。
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2005年07月13日

成年後見人の欠格事由

 民法847条では、後見人の欠格事由を定めています。この規定は保佐人や補助人の選任にも適用されます。任意後見契約での任意後見人の選択は、あくまでも依頼者の「任意」で決めますので、制限規定はありません。

@未成年者。結婚した未成年者は成年と扱われるのでOK。
A家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人、補助人。
B破産者。
C被後見人に対して訴訟をした者、その配偶者、直系血族。この「訴訟」には、遺産分割などの審判事項も該当すると考えられています。
D行方不明の者

 さて、上記の欠格事由に該当すれば、自動的に後見人等の選択肢からは排除されます。これとは別に、民法843条では成年後見人等の選考に際しての家庭裁判所が考慮すべき注意事項を定めています。
@成年被後見人の心身の状態、生活、財産の状況。
A成年後見人候補者の職業、経歴、成年被後見人との利害関係の有無
B後見人候補者に対する成年被後見人の意見
Cその他一切の事情

 これに沿って、後見等開始申立てに際しての家庭裁判所に提出する書類として、後見人候補者の学歴・職歴、家族構成、健康状態、収入、財産状態、負債などを記入して提出することになっています。面接では、後見人候補者に対して、成年被後見人との関係、利害関係の有無、後見事務の方針などを質問しています。これらの回答を総合して、誰を後見人にするかを家庭裁判所が決めています。申し立て書類に書かれた人物を選任することに、裁判所は拘束されてはいません。

 いったん選出された成年後見人等を解任するためには、その申立てをする必要があります。また、成年後見監督人を選任して、家庭裁判所への報告に加えて、後見事務の具体的遂行状況をチェックすることも考えられます。
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2005年07月12日

山形県で発達障害支援センター開設予定

 Yahoo!ニュースを経由して山形新聞11日報道から。今年10月に開設予定だそうです。
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2005年07月10日

費用負担請求の実例

 nag様の『成年後見記-家族後見から見た成年後見制度-』に、後見開始申立ての費用請求に関して記載されていましたので、ご紹介です。

 費用負担者は原則として、申立人ですが、申立人から成年被後見人本人にその費用を支払えと請求ができます。具体的な金額は、家庭裁判所が決定します。申し立てで認められた費用と認められなかった費用と認められなかった費用の処理方法が簡潔にまとまられています。
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2005年07月08日

住みやすい社会を作るのも一種の自己責任ということで

 さいたまblog様から、意見をいただきましたので、これを元に、いつもと異なる展開です。

 悪質リフォーム業者により、莫大な金額の被害が発生していることが話題になっていますが、その対策をいろいろな方々が宣伝・警告しています。でも伝わらない人には、伝わらないわけでして。また、他の犯罪と同様に、自分だけは大丈夫というか、自分のところに来た業者は正確な事情を説明しているのだろうとか、住宅の改装は大きな課題だったけれども手につけることを躊躇していたので、業者の訪問を機会に、着手してみようと思い立つこともあると思います。貴重な資金をつぎ込んだ結果、成功する時もあるでしょうし、反対に犯罪者にだまされることもあるでしょう。他の犯罪と同様に、決してこれからもなくなることはないでしょう。

 じゃあどうするか? 根本的な対策はないでしょうね。事前予防措置も事後救済策も100%OKというのはなかなか見つからないでしょう。ただし、この状態をそのまま了承するのは、犯罪被害者に責任を負わせることになるので、よろしくありません。被害者の精神的な安定にはつながらず、人生には大きなマイナスです。

 よって、関連事業者の自己責任に結び付けましょう。例えば、住宅関連事業者は自浄能力を発揮すべきです。法律関連事業者は、適切な事前予防策と事後救済策を提案し続けるべきです。福祉関連事業で生計を立てている人も公務員もニーズに対応できるようにする責務があります。また、自分の家族、近隣住民は犯罪の危険にさらされていないのかを関心を持って見回してみましょう。住みやすい社会を作ることは、社会の構成員の自己責任になります。

 そんなわけで、当事務所でも事業展開と事業を継続できるための収益を上げることを通じて社会貢献していこうという考えです。しかし、読者の皆様、不特定多数のお客様に十分にご理解いただけるような内容になっているのかは変更すべきところが多いかもしれません。説明方法とか、言葉の使い方、プレゼンの内容、資料作成などなど安易に自虐的にはならずに、肯定的に進めていきます。
posted by 守屋行政書士事務所 at 04:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 事務所紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

遺産分割協議が成年後見制度利用の動機になる理由

 相続発生 →遺産の分割をする時には、相続人全員(遺贈があれば包括受遺者)が分割協議の当事者になりますので、ひとりでも欠けた状態で、遺産分割協議を成立させてもその協議内容は法的には無効です。よって、物事の判断や意思表示に欠ける状態にある人には、法的に意思表示の代理人をつける必要があり、後見申立ての動機になります。

 また、遺言があっても、相続人全員(包括受遺者含む)の合意があれば、その遺言とは異なる遺産の処分方法を定めることができます。この場合にも、成年後見制度が利用されています。 
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2005年07月06日

申立てに提出する住民票の必要記載事項

 後見開始(保佐、補助、任意後見監督人選任)申立てをする時に、本人、成年後見人(保佐人、補助人、任意後見監督人)候補者の住民票の写し(住民票記載事項証明書)を家庭裁判所に提出します。家庭裁判所の配布資料その他成年後見制度に関する基本的な説明書には、住民票の記載事項に関しては、「世帯全部、省略のないもの」と書かれています。「省略のないもの」とは具体的には何を指すのでしょうか。

 住民基本台帳法(昭和42年7月25日法律第81号)第7条によれば、住民票には1〜16の記載事項があります。
@氏名
A出生の年月日
B男女の別
C世帯主であるかどうか、世帯主でない場合には、世帯主の氏名および世帯主との続柄
D本籍地
Eその市区町村の住民になった年月日
F住所、同一市区町村内で住所変更した者はその住所を定めた年月日
G転入届をした年月日と以前の住所
H公職選挙法に基づく選挙人名簿(投票する権利を持つ人の名簿)
I国民健康保険の資格表示
J介護保険の資格表示
K国民年金の資格表示
L児童手当の受給資格表示
M米穀の配給を受けることの表示
N住民票コード
O住民の福祉の増進に資する事項で、市区町村長が住民に関する事務を管理しおよび執行するために必要であると認めるもの


 住民票の写し(住民票記載事項証明書)を交付請求する場合には、請求する側が特に指示しない限り、上記のC、D、H〜Oの項目は省略されて交付されます(住民票コードは、同一世帯に所属しない者は、その者のコードを請求することはできません)。よって、後見開始等の申立ての必要があるために裁判所に提出する場合には、交付請求する側が、何を掲載するのかを指定しなければなりません。説明書にある「省略のないもの」とは、全ての項目を要求するものではありません。

 裁判所の担当部署の職員に質問すると、住民票の記載項目に関して何が省略されて交付されるのかがよくわからない回答を受けたりすることもありますが、あまりイライラせずに問い直しましょう。少なくとも、以下の項目だけは知りたいようです。
@世帯全員の氏名
A全員の出生の年月日
B男女の別
C誰が世帯主で、配偶者はいるのか、同居は何人しているのかという家族関係(続柄)
D本籍地
E現住所
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2005年07月05日

複数後見人の一方の辞任

 複数後見人(保佐人・補助人)が設置されている場合、そのうちの1人が辞任・解任された場合には、後見事務の権限を共同して行使すると定めた場合、あるいは権限を分担した場合には、代わりの後見人(保佐人・補助人)を選任するか、それとも共同行使・権限分担を取り消す必要があります。

 任意後見契約で権限が分担されている場合に、1人の任意後見人が辞任した場合には、その後見人が担当する任意後見契約は終了します。共同して代理権を行使すると決めていた場合にも同様に契約は失効し、新たに契約しなおす必要が出てきます。
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2005年07月04日

複数後見人の選任

 後見人(保佐人、補助人、任意後見人)は1人だけではなく、複数設置することができます。想定されている事例としては、それぞれの後見人等ごとに担当分野を分け、それぞれの職業上の専門性を生かすやり方です。財産管理と身上監護に分担する場合です。

 複数の後見人を置く事例としては、他にも@親族と特定分野の専門家の協働A成人の子が障害を抱えているときに親が共同親権を延長させる形でともに成年後見人に就任する場合B財産の所在地ごとにそれを管理する人物を後見人に就任させることなどがあります。法人が後見人になれば、その法人のメンバーが複数、実務に取り掛かることもあります。

 問題となるのは、各後見人等の職務権限の範囲です。任意後見契約の場合には、本人と各任意後見受任者間の契約で決まりますので、それぞれの任意後見契約の内容を調べることでわかります。

 法定後見の場合には、何も決めなければ、各成年後見人が単独で全ての職務をすることができます。あるいは家庭裁判所で後見人を選定する過程で、職務権限を共同して行使するかそれとも権限の範囲を分担して、後見人を選任することができます(民法第859条の2)。後見人等を複数選任し、職務権限の範囲を共同行使するかそれとも分担すると決めた場合には、それぞれ家庭裁判所の嘱託で登記されます。

 権限の分担が必要なくなれば、あるいは共同行使に問題が生じれば、それを取り消す審判をします。
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2005年07月03日

成年後見人と保護者の役割の相違

 成年後見人が保護者になる事例としては、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第20条の規定と知的障害者福祉法第15条の2の規定があります。このうち、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律では次のように定めています。

 第20条「精神障害者については、その後見人又は保佐人、配偶者、親権を行う者及び扶養義務者が保護者となる」

第2項 保護者が数人ある場合において、その義務を行うべき順位は、次のとおりとする。ただし、本人の保護のため特に必要があると認める場合には、後見人又は保佐人以外の者について家庭裁判所は利害関係人の申立てによりその順位を変更することができる。
一  後見人又は保佐人
二  配偶者
三  親権を行う者
四  前二号の者以外の扶養義務者のうちから家庭裁判所が選任した者

第21条 「前条第二項各号の保護者がないとき又はこれらの保護者がその義務を行うことができないときはその精神障害者の居住地を管轄する市町村長(特別区の長を含む。以下同じ。)、居住地がないか又は明らかでないときはその精神障害者の現在地を管轄する市町村長が保護者となる」

 つまり、成年後見人または保佐人が就任している時には、必ず、その人が精神障害を抱える成年被後見人または被保佐人の保護者になります。

 それでは、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律における保護者の義務とはなんでしょうか。
@精神障害者に治療を受けさせること
A精神障害者の財産上の利益を保護すること
B精神障害者の診断が正しく行われるよう医師に協力すること
C精神障害者に医療を受けさせる際に、医師の指示に従うこと(以上、法22条)
D退院・仮退院した者を引き取ること
E仮退院した者を保護する際に、精神病院または指定病院の管理者の指示に従うこと(以上、法41条)


 一般に成年後見人の職務として、入院(診療)契約の締結があります。これは、成年被後見人が病院で治療を受けるための契約代理権の行使であり、診療報酬の支払い契約を代理する行為です。身上監護義務としては、このほかに、不必要に身体拘束されていないかなどの入院中の処遇をチェックすることはありますが、個別具体的な治療プランに本人の代理で同意する権限はありません

 したがって、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律における成年後見人の義務は、本来の職務から上乗せされていることになります。保佐人の職務は民法第13条で定める財産上の処分行為の同意の付与に基本的には限定されていますので、さらに厳しいことを求められることになります。

 したがって、以上のような事情も職業として成年後見をすることへの消極事由になりがちです。それではどうするか。例えば引き取る義務というのは、成年後見人の自宅に同居させるというのではなく、別の病院に入院させるなどの処遇をすることなどに読み替えて職務権限を行使することになります。法の規定が十分ではなく、グレーゾーンであることは家庭裁判所でも認めています。

 なお、知的障害者福祉法第15条の2では、保護者を配偶者、親権を行う者、後見人その他の者で、知的障害者を現に保護する者と定めています。保護者の義務は、特に定めていません。
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2005年07月02日

家庭裁判所の許可が必要な居住用不動産処分には、賃貸借契約の解除も含まれます

 民法第859条の3ではで定める「成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物またはその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除または抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない」に関して、誤解が生じている文献があったので、再確認のために書きます。

 家庭裁判所の許可が必要な場合とは、成年被後見人が所有する物件を処分する時だけに限定されていると勘違いしている書籍がありました。またそのように考えている事業者もいましたので。

 例えばアパートを借りている人が、介護施設等に入居することになり、家賃を支払うのがもったいないと思っても、家庭裁判所の許可なしに成年後見人が勝手にアパートから退去させることは許されません。家というのは、アイデンティティにも係わることですので、処分には慎重な判断が求められます。もちろん、経費のことも大切ですので、資産総額と収支バランスを考慮しての行動が必要です。

 別の事例では、子が被後見人になっていて、親が後見人になっているときも、あるいは、子の名義の物件に被後見人である親が住んでいる場合に、その家を増改築するために、建物を一部解体したり、金融機関から資金を借りるために抵当権を設定する時には、家庭裁判所の許可が必要になります。
 
 許可を得るためには、多少面倒な手続が必要になり、日数と費用を要します。形式的という批判はあるかもしれませんが、あくまでも成年被後見人の保護のために、制度の運用の徹底が求められます。
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2005年07月01日

報酬支払は消費税込みで

 2005年1月18日に横浜家裁で開催された成年後見制度運営協議会の報告書から。成年後見人(保佐人・補助人・監督人)の報酬付与申立てにおける金額は、消費税込みの金額にしてくれという横浜家庭裁判所の見解です。2004年4月から、価格の総額表示方式が基本になったことも影響があるかもしれません。

 なお、守屋行政書士事務所では、税抜き・税込価格の両方を併記して料金表を提示させていただいております。
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