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守屋行政書士事務所HP

2005年02月26日

事理弁識能力

 前日の記事では、事理弁識能力(じりべんしきのうりょく)を判断能力と記述しましたが、詳しい説明を見つけましたので引用します。新井誠・西山詮『成年後見と意思能力 法学と医学のインターフェース』(日本評論社 2002年)41ページからです。

 「成年後見各類型の発動要件である『事理を弁識する能力』とは、『判断能力』の法令用語的表現であり、旧制度(禁治産・準禁治産)の実務上において、家庭裁判所の審判例や鑑定書の中で実際に用いられていた用語である。・・・より具体的にいうならば、『知的能力』、『狭義の事理弁識能力(日常的な事柄を理解する能力)』、『社会適応能力』の3概念をすべて総合した広義の判断能力を示す趣旨で規定されたものであり、いわゆる『制御能力(認識の内容に従って自己の行動を制御する能力)』もその判定の考慮対象に含まれる」


 つまり、事理弁識能力 →知的能力+日常的な事柄を理解する能力+社会適応能力+制御能力になります。具体的にこれらの能力がどの程度あるかを判定するのが鑑定(診断)作業になります。
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2005年02月25日

後見・保佐・補助

 成年後見制度を利用する人の症状を法律では、「事理弁識能力(じりべんしきのうりょく)」の程度で区分しています。事理弁識能力とは、判断能力とも言い換えられていますが、具体的な能力判定方法やその基準はガイドラインで定めています。成年後見制度は、公的に人権を制限する制度(制限能力者、各種資格等の欠格事由)ですので、家庭裁判所は、専門家による鑑定診断を踏まえて決定(審判)をすることが裁判所規則で定めています。


 家事審判規則第24条「家庭裁判所は、後見開始の審判をするには、本人の精神の状況について医師その他適当な者に鑑定をさせなければならない。ただし、明らかにその必要がないと認めるときは、この限りでない」

 同規則第30条の2「第24条の規定は、保佐開始の審判をする場合について準用する」準用とは、保佐開始の審判の場合でも第24条と同じことをするという意味です。

 同規則第30条の9「家庭裁判所は、補助開始の審判をするには、本人の精神の状況に関する医師の診断の結果その他適当な者の意見を聴かなければならない」

 特別家事審判規則第3条の2「家庭裁判所は、任意後見契約法第4条第1項の規定により任意後見監督人を選任するには、本人の精神の状況に関する医師の診断の結果その他適当な者の意見を聴かなければならない」

 鑑定と診断の相違は、診断のほうがより簡易な認定方法になります。


 上記の鑑定・診断を経て、法律では後見を「精神上の障害により事理弁識能力を欠く常況にある人」と定義しています(民法第7条)。常に日常生活の買い物も単独ではできない状態を指すと説明されています。後見は、旧禁治産宣告制度における心神喪失の常況に相当します。


 保佐とは、精神上の障害により事理弁識能力が著しく不十分な人と定義しています(民法第11条)。旧準禁治産宣告制度における心神耗弱の常況に相当します。日常生活での買い物程度は単独でできても、それ以上のレベルの取引行為はできない状態を指します。

 なお、旧準禁治産宣告の対象であった「浪費者」は保佐の対象にはなりません。浪費であることが精神上の障害によるものであれば、改めて精神鑑定・診断をして保佐あるいは補助を利用することになります。


 補助とは、精神上の障害により事理弁識能力が不十分な人と定義しています(民法第14条)。「著しく不十分」との差異は、旧準禁治産宣告の対象であった心神耗弱までは至らない軽度の精神障害を指します。
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2005年02月24日

成年後見制度導入への理念的背景

 成年後見制度を導入することに関する1999年の法務省の説明では、自己決定の尊重残存能力の活用ノーマライゼーション等の新しい理念と従来の禁治産・準禁治産制度等の本人の保護の理念との調和を旨として,柔軟かつ弾力的な利用しやすい制度を構築すると書かれています。この考え方をご説明していきます。


 ノーマライゼーションとは、年齢とか心身の障害に関係なく普通(ノーマル)に生活できるように制度化していくことです。

 自己決定の尊重とは、保健医療・福祉サービスの提供が、従前の行政機関担当者が決定(行政処分)をするという○○措置ではなく、サービス提供事業者と要介護者イコール消費者との契約で行われるように転換したことに対応して(自己決定)、自分で決めることが十分にはできない人に対してその意思を尊重する制度を作ることを意味します。

 残存能力の活用とは、どのような人であれ、その人が現に有する能力を最大限発揮させて、自立した生活を支援していこうという考え方です。


 こうしてみると、超高齢化社会のもとでの予算削減を見込んだ政策ともいえますが、成年後見制度はあくまでも被後見人(本人)の考え方、生き方、立場等を代弁し、尊重し、実行する制度です。続きも読んでください
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2005年02月23日

成年後見制度の法的意義

 いったんこの世の中に生まれた限りは、法律上平等に扱われ、法令に反しない限りで各個人の自由意思に基づく行動を尊重しあうことが私たちが住む自由主義社会の大原則です。しかし、特定の人に対しては、法律上特別に保護をして、自由に行動できることの裏側にある責任を負うことを緩和しています。例えば未成年者が法律行為をするためには法定代理人の同意を得ることが必要です(民法第4条1項)。子供が高額商品を購入したときは、親はその契約を取消して販売業者に返金を求めることができるというのは保護制度の一例です。

 
 年齢が20歳以上になると自動的に自己の行動に対して責任を負うことの緩和規定はなくなります。しかし、責任を負うための大前提として、年齢要件のほかに意思能力があることが必要です。意思能力とは自己の行為の結果を認識できるだけの精神的能力(後見制度の規定では「事理弁識能力(じりべんしきのうりょく)」)のことです。意思能力が欠けている人の行為は無効であるとことが法律の原則です。続きも読んでください
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2005年02月22日

措置から契約へ

 成年後見制度の導入の背景としてよく説明に使われる「措置から契約へ」という言葉の解説です。成年後見制度と介護保険制度は2000年4月の同時期にスタートしています。介護保険制度は、介護の質・量ともに要介護者の家族だけでは、十分に対応できないことを受けて、社会全体で適切な保健医療・福祉サービスを提供しようとする目的で創設されました。そしてこの保健医療・福祉サービスの提供は、従前の行政機関担当者が決定(行政処分)をするという○○措置ではなく、サービス提供事業者と要介護者イコール消費者との契約で行われるように転換しました。

 しかし、消費者が事業者に対してサービスの提供を求める場合、どのようなことを求め、どのようなことを受け入れないかを判断できる能力が不可欠になります。したがって、十分な思考・判断・契約締結能力が発揮できない場合に、その人を支援する制度が必要になります。ここに成年後見制度がそれまでの財産管理と主たる目的とした禁治産制度に替わって新しくスタートした背景があります。続きも読んでください
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2005年02月21日

痴呆症から認知症の呼び方の変更に関して

 痴呆症から認知症へ呼び方が変わった理由とそれに対する異論を調べてみました。厚生労働省「痴呆」に替わる用語に関する検討会『第4回資料』(2004年12月24日)から引用です。

(1)「痴呆症」から「認知症」へ呼び方を変更した理由
@侮蔑感を感じさせる表現であること
A痴呆の実態を正確に表していないこと
B早期発見・早期診断等の取り組みの支障になること
 
(2)痴呆の言葉の由来
 明治の末期に、精神医学の権威であった呉秀三氏が「狂」の文字を避ける観点から「痴呆」を提唱され、それが徐々に一般化していった。

(3)「認知症」を選択した理由続きも読んでください
posted by 守屋行政書士事務所 at 15:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 用語解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

成年後見ブログを始めた理由

 現在、消費者被害の事前防止・事後救済対策を中心に展開している『モリヤ、本日も活動中』から、認知症高齢者・知的障害者・精神障害者等の意思表示や判断能力を思うように駆使できない人々の基本的人権をバックアップする部門を独立させ、成年後見ブログを始めることにしました。


 「高齢化社会」ではなく、「超高齢化社会」に突入しようとしているといわれている現在、高齢者・知的障害者・精神障害者等の支援は、単に保護するという枠組みから本人の自己決定を尊重し、能力を活用して生活の質を向上させる方針に転換しています。成年後見制度はその柱になっています。問題解決のためのひとつのご提案になれば幸いです。
posted by 守屋行政書士事務所 at 13:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 事務所紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月20日

行政書士への懲戒処分請求制度のご案内

 行政書士という法律と経営に関する専門家としての職業を社会的に不可欠な存在として確立するために、行政書士に対するお客様の信頼感を担保する制度をご紹介いたします。簡単にいえば、行政書士に仕事を頼んだのはいいけれど、その人の仕事の過程や結果を信用できなかった場合に、仕事を依頼した側はどのようにすればよいのでしょうか。
 

 あらかじめ不測の事態に備えておくことがお客様の事業者として、そして消費者としての経済的かつ精神的な安心感につながることだといえます。予防法務の視点からまさかのときの対策を理解しておくことが大切だと思います。また、契約に際して、さまざまな専門家を自認する職業の持ち主を選別するときの手段につながれば幸いと存じます。

  
 お客様にとって損害に値することが発生したときの対策には、大きく分けて刑事的対策、民事的対策、行政的対策の3つの選択肢があります。刑事的対策とは、刑法に違反する犯罪として警察に告発することです。民事的対策とは、契約に対する債務不履行あるいは不法行為として損害賠償請求をすることなどが考えられます。行政的対策とは、行政機関に対する告発です。


 一般的に何か事業を始めるためには、行政機関による何らかの許認可等を事業者があらかじめ得ていることが必要です。事業を監督する権限を行政機関が持つわけです。よって、違法行為があれば、行政機関に告発して、事業者の事業を行う権利を失わせる処分が下れば、事業者は事業を行うことができなくなります。


 どのような業界であれ、刑事的制裁、民事的制裁、行政的制裁の3種類の処分が事業者による違法行為や、お客様に対するサービス水準を低下させない抑止力になっていると考えられます。そこで、このたびお客様にご紹介することは、行政処分としての行政書士に対する懲戒処分請求制度です。


 行政書士制度および行政書士の仕事に関して定めている法律である行政書士法(昭和26年2月22日法律第4号)では、行政書士および行政書士業務に対する市民の信頼性を確保するために、都道府県に行政書士に対する監督権限を与えています。行政書士事務所に対する立ち入り検査制度(行政書士法第13条の22)、行政書士に対する懲戒処分制度(同法第14条)が以前から定められていました。


 これらの監督制度に加えて、2004年8月1日からは、国籍や民族等を問わず、誰でも都道府県知事に対して行政書士の懲戒措置を請求できる制度がスタートしました(同法第14条の3第1項)。皆様の行政書士に対する信頼感の向上に結びつけば幸いと存じます。


 この新制度に対応するために、守屋行政書士事務所を監督する神奈川県も『行政書士及び行政書士法人の措置請求事務取扱要綱』を定めましたので、ご紹介いたします。この要綱によれば、懲戒措置請求を受けた神奈川県の総務部長は、措置請求者に措置請求の事実を確認し、行政書士事務所に対して、事実関係の調査を開始します。行政書士事務所に立ち入り検査を実施し、その結果、懲戒処分事由に該当すれば、当該行政書士に懲戒処分を下します。


 そもそもこのような処分が適用されるということは、専門家としての資質や倫理という視点からは論外のことです。守屋行政書士事務所はご相談くださるお客様やご依頼くださるお客様、さらに当事務所のウェブサイトを見学してくださるお客様に対しては、行政書士業務に関してよりいっそうの信頼と実績をご提供できるように努めてまいります。


 行政書士の業界団体である日本行政書士会連合会が公表した、2004年12月31日現在の資料によれば、行政書士の登録数は、 38,218名だそうです。どこの業界でもいえることですが、同じような仕事をしていてもサービス提供の質は様々です。本日ご紹介いたしました懲戒処分請求制度が、業界の健全な発展とお客様の主体的な行動による法で定められた権利の実現に結びつけば幸いです。
posted by 守屋行政書士事務所 at 06:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 事務所紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

行政書士の活用方法

 行政書士とは法律・経営に携わる国家資格の専門職のひとつです。経営法務アドバイザーあるいはアウトソーサーとして、皆様に貢献できます。
 
 
 行政書士の活用方法 その1 予防法務と経営のお手伝い
 
 事業経営上さまざまな専門的な判断が必要とされる場面で、気軽に相談できる専門家が身近にいたら心強いものです。お客様にベストのプランをご提案いたします。
 例えば、そもそも会社って、具体的にはどのように作ればよいのだろうか? 事業開始前に法的にクリアすべき課題はなんだろうか? 契約書を交わすときのチェックポイントがよくわからない。 資金調達はどうすればよいのか?会計帳簿のつけ方がよくわからない。そんな疑問にお答えいたします。
 また、電子申請手続に積極的に取り組んでいます。IT化が遅れている他の業者さんよりも、会社設立費用のうち、印紙代4万円を節約させることができます。ぜひご利用ください。 


 行政書士の活用方法 その2 官と民の仲介役 

 行政手続の代理人として、事業開始の前提条件である許認可取得申請手続を迅速・確実に行います。また、不透明でわかりにくい行政指導に対しては、お客様のご利益を守るために行政機関の監視役も務めています。
 例えば、営業許可を得るためにはどうすればよいのだろうか? お役所を効果的に活用したいが、どうすればよいか? そんな疑問にお答えいたします。また、守屋行政書士事務所では、国や地方公共団体などの行政機関が保有する情報に関する公開請求制度にも積極的に取り組んでおります。ぜひ、ご相談ください。 


 行政書士の活用方法 その3 公正な社会の実現に向けて、ひとりの私人としての権利実現のお手伝い 
 
 トラブルを抱えているのは、あなただけではありません。ひとりで悩まずに私どもにご相談ください。解決策をご提案いたします。
 例えば、高額で不必要な商品を買わされたが、業者は返品と返金に応じてくれない。どうすればよいのか? 消費者被害を救済して欲しい。トラブルに遭ったことに対して、損害賠償請求をしたいがどのようにすればよいのか? 自分の死後も自己の意思や信念を残す形で相続手続を進めるように決めたいがどうすればよいのか? そんな疑問にお答えいたします。
 法で保障された権利を現実に継続して実行させるために、心身の都合により意思表示をすることができないお客様に対しても、そうでないお客様に対しても守屋行政書士事務所はベストのプランをご提案いたします。


 行政書士の活用方法 その4 多元的社会への対応、内なる国際化のお手伝い

 日本への外国人の入国者数は600万人、外国人登録は200万人、不法滞在は25万人に到達しようとしています。好むと好まざるとにかかわらず、犯罪には毅然と対処しつつも、異質な人々との共生が求められる社会に私たちがいることは現実の状況です。
 行政書士は、労働力不足を補うための外国人労働者採用手続、不法就労防止対策、在留資格取得、更新、変更、在留特別許可、出国命令制度、留学生の就職活動、資格外活動許可、家族滞在、永住者・定住者資格、短期商用目的での入国手続など在留資格全般に関してのご相談を承っております。
 また、日本国籍取得、国籍変更などの手続、そして、外国籍の方との結婚・離婚・養子縁組など渉外的身分関係の創設や解消に関してもご相談ください。
posted by 守屋行政書士事務所 at 06:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 事務所紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする